さよなら…? ページ19
桂「な…何なんだ…一体…」
高「…」
動揺する2人をよそに、たった一人だけある人物に怒りを見せる人物がいた。
銀「…どういうつもりだ?」
その人物を睨みつける。
銀「菫」
サアアァァァ
乾いた風が緊張した空気をもっと強くさせる。
銀「あいつはどこだ?」
菫「…指定した場所にいる。
きっとあの方と話してるだろう」
桂「あの方?」
菫「…しゃべりすぎたか。
まあいい、そろそろ時間だ。
じゃあな」
そう言って返り血でさらにどす黒く染まったマントを翻し、その場を去る。
四人の『待て』の言葉など、耳に届いていないかのように思えたー
ガサッ
指定した場所へ行くと、心配そうに菫を見るAの姿があった。
頭文字「…みんなの事嫌いになっちゃったの?」
菫「そうだよ」
ガサッ
?「よくぞやったな。菫」
デブい貍が何処からか現れた。
後ろに、何人もの編み笠を被った人達を連れて。
ザッ
菫は膝をつき、頭を下げる。
菫「約束は果たしました。
…ちゃんと約束は守ってください」
頭文字「…約束?」
?「分かっておる。ただし…」
そう言って指をさした。
?「そこのガキを、わしに売れ」
頭文字「!?」
菫「さ…定様…?」
動揺を隠せない菫に、定々は不気味な笑みを浮かべる。
菫は迷っているようだった。
主犯は此奴だと理解した。
頭文字「いいよ」
菫「えっ!?」
頭文字「別にいいよ。
どうせこの先楽な生活が待ってるわけじゃないし」
菫「…」
ゆっくりと足を前に出す。
菫「定々様、それは無理なお願いでございます」
菫は立っていた。
定「…このわしに逆らうと言うのか?」
菫「バカなこと言わないで。
それじゃ私がやった事が無駄になる」
そう言って優しくAの頭に手を乗せる。
定「そうか…では」
諦めるのか?そう思った時、定々の口から出た言葉はー
定「殺せ」
頭文字「!?」
定「もう用無しだ。殺してしまえ」
その言葉にスイッチが入ったように、
先程まで動かなかった編み笠の人達が菫に飛びかかって行く。
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作者名:気分屋坂田 | 作成日時:2017年8月27日 23時