第九話 説教の嵐 ページ9
竹中「ーーおぉ!?(汗)」
突然"重さ"が減り静かになった彼女に疑問を持った竹中が後ろを振り返ると、その手元に鷲掴んでいたのはAの後ろ襟ではなく……"へのへのもへ字"の縫いぐるみに入れ替わっていた。
当の本人は校舎の塀に座り、まるで猿のように竹中を嘲笑っている。
『さらばだ(黒笑)』
竹中「忍者かお前は!!(汗)」
さて、竹中センセーの手から逃れられればこっちのもんだ。
Aは塀から軽々と飛び降り(※スパッツ履いてます)て早足で自宅の方の道へと去る。
『じゃーな(スタこらさっさーっと♪)』
竹中「明日も来いよ!! A!! …………」
……校舎のチャイムが鳴っても、竹中は彼女の背中を視界から外れるまで見つめ続けた。
◇
(あ"ー…、たまに学校行く気になりゃどいつもこいつも、したり顔で説教たれやがるから面倒臭ぇなァ……。しかし、今更更正する気にもなんねーし、どうしたもんかねぇーーと)
Aが脳裏で色々と思考を巡らせている間に自宅前に着いたらしい。彼女は学校を早引き(=サボり)してきたというのに平然とその扉を開け中に入った。
直ぐに目にしたのはぼーっとした寝起きの母親ーー温子である。
『何だよ、今お目覚めか』
温子「…………コーヒー入れてよ。あんた、学校は」
『面倒なったからフケた』
温子「行く気ないならやめちまいな!! 学校だってタダじゃないんだよ。あたしが14の時にゃ学費はテメェで稼いでたよ、もぉ。……あー、頭イタイ」
『あ"ー、おふくろまで説教すんのかよ。アンタだってそういうの嫌いだろうが』
温子「されるのは大っ嫌いだがするのは別だ。それが娘なら尚更だろうが。小言が嫌ならさっさと自立しな、甲斐性なし」
『……へいへい。ほらよ、コーヒー置いとくぜ』
Aは帰宅早々家を出た。
幾ら寛大(←)なあたしでも1日に何回も説教されりゃ腹立ってくる訳で…。
近くの商店街でストレス解消に漫画でも立ち読みしようかと来てみれば、何処の店も敵を見るような目であたしを睨み付けてきやがる。終には"準備中"にまでして閉めやがる始末……。
地元じゃ有名になっちまったからか、ウチの中学の万引きは全部"あたし"ってなってるらしいからな。
……んなもん一度もやったことねーよこのヤロー(マジ)。
『!』
ボソボソと愚痴っていると突如彼女の四方を囲む不良集団が現れた。常日頃こういう奴らはやって来るが、今目の前にいる彼等の顔は見飽きる程にAは覚えがあった。
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天霧(プロフ) - とっても面白かったです。試練で一体どうなるのか。続きがとても気になります。次の更新待ってます。頑張ってください! (2021年12月28日 13時) (レス) @page20 id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 私は蔵馬と飛影と凍矢が好きです。 (2021年11月1日 12時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
シンア - 続き気になります(*⌒▽⌒*)更新楽しみにしてます(*⌒▽⌒*) (2020年1月25日 1時) (レス) id: 1bb7d04db9 (このIDを非表示/違反報告)
キハル(プロフ) - 続きを楽しみに待ってます!更新頑張ってください!応援してます! (2019年5月25日 20時) (レス) id: 33ebc0ef6e (このIDを非表示/違反報告)
waiwaichika(プロフ) - 続きを楽しみにしています。 (2018年6月29日 18時) (レス) id: 901fc2e49a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小日向柚子 | 作成日時:2017年1月22日 4時