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K.K 初めて 2/2 ページ25

小山side

『初めては慶くんがいいから…本当だから…』

お風呂上がりの彼女にそんな事言われて、平常心でいられる男なんてこの世にほとんどいないだろう。

慶「…わかった、ありがとうね」

俺の肯定とも否定とも取れない言葉に戸惑う彼女を抱き抱えて、寝室に連れていく。

ベッド際のランプを1個だけ灯して、彼女を組み敷くと、少しだけ震えている身体。

慶「優しくするから、」

『ん』

唇を重ねると、だんだんと彼女の身体から力が抜けていくのがわかる。

ーー登り詰める寸前、

『…っ、け、くん…だい…っすき…』

彼女から発せられた言葉に、俺の蜘蛛の糸ほど細かった理性はプツンと切れた。

そして、俺の腕の中で、子どもみたいな顔をして眠る彼女に、「ありがとう」と呟いて、絶対に離さないように、どこにも行かないように、少しだけ腕の力を強めて彼女を抱きしめ、自分も夢の中に飛び立った。