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K.K 初めて 1/2 ページ24

小山side

『慶くん、あがったよ～、お風呂ありがとうね』

慶「いえいえ～」

何度泊まりに来ても、「お風呂は絶対に慶くんから！」と譲らないA。

慶「お湯ぬるくなかった？」

『大丈夫だったよ』

慶「よかった！ほら、Aもこっちおいで～」

『んー………』

何か言いたげにしながら近づいてきて、隣へちょこんと座ったA。

さっきまでのお化粧は綺麗に取れて、実年齢よりも幼くなったような彼女の頬は、湯船に浸かったからだろうか、ほんのり赤らんでいた。

慶「どうしたの～A～」

『んー、その、ね…』

仕事で失敗でもしたのかな、それとも友だちと喧嘩した…？

頭の中でモクモクと想像を膨らませながら彼女の言葉を待っていると、

『も、いいよ…？』

想像の斜め上どころか、何の脈絡もない言葉に思考が一瞬フリーズしてしまった。

それでも流石に少し考えれば彼女が意味していることは分かって。

慶「…ほんとに…？」

慶「俺の方見て？」

そんな俺の言葉に観念したように、ゆっくりと顔を上げて俺を見つめるAの目は案の定、不安と涙で揺れている。

いてもたってもいられなくなって、彼女を抱きしめた。

慶「もー、無理しなくていいのに。」

『初めては慶くんがいいから…本当だから…』