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そして指揮者が構えて指揮棒を振ったらピアノの音が聞こえた。
歌い始めたとき俺は一気に別の次元へと引き込まれた感覚がした。
だって…だってあの祐也の歌声は他の子供たちとは違ってとても力があったから。
たった数週間の練習であのビブラートとかどうやって?ってほどのクオリティで歌を聞きに来た他の人達も祐也のソロを夢中で聞いてた。
そりゃソロパート来るわ。
祐也の出番が2曲くらいだったため次の曲の為に移動してる時に祐也は抜けて俺たちは馬車が止まってる所まではしった。
てか馬車ってどこの御伽話だ。
とりあえず乗ってある場所を目指した。
馬車で飛ばしたら2時間で行けるみたいだ。
「けーちゃん俺の歌どうだった?」
「ん?すっごいよかった、特にソロパート」
俺は不安そうに見つめてた祐也の頭を撫でながら言った。
「ほんとに!」
ぱあっと顔が明るくなった。
あぁ、もう可愛いなぁ。
「そうそう、国王さんから聞いた話だとね、これからは俺たちのような子達も共存出来るような国にしたいっていってたんだ。」
確かにあの国王、見た感じだとすごく責任感があって真っ直ぐでいい人だと感じだ。
「おばあちゃん達元気かなぁ。」
祐也はどんどん森が深くなっていく景色を見ながら呟いた。
俺はその木々をファインダーに収めて新しいフィルムに新しい景色を収めた
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作者名:ロイ | 作成日時:2020年5月29日 22時