感情 ページ8
五条side
夜蛾先生に連絡をし、事情を説明する。
《事情は、分かったがまず、親御さんに伝えなきゃならん。話はそれからだ。》
そう言って一方的に切られる。
『ッ..ここは..。』
少女の声が聞こえ、
その子の方を見ると、辺りを見回していた。
「お、目ェ覚ました?」
『ッ..おにぃちゃ..だれ..?』
不安そうな顔で聞いてくるものだから、
柄にも無く優しい声で答える。
「俺はね、五条悟。」
『ごじょぉ..さと、る..』
━━━━可愛い。
そんな感情が芽生える。
..?俺が?
女は腐るほどいるが、
特定の誰かを好きとかそう言った感情は
芽生えたことは無かった。
それに、まだ六歳。
そんな子に如何わしい感情を持つほど馬鹿じゃない。
きっと気の所為だ。
考え事をしていると、
視線を感じ、
声をかける。
「?どうしたの?」
『..きれー..。』
「!..ありがとう。」
目を見て真剣な顔で綺麗と言われ、
思わず綻ぶ顔。
それからは他愛のない話をし花を咲かせた。
俺の目は兄と同じ青色だそうで、
嬉しそうに兄貴の話をしている。
ちょっとジェラるな。
なーんて、思ってると勢いよく病室の扉が開く。
「A!」
『お兄ちゃん!』
俺には目もくれず、
Aちゃんに駆け寄り抱き締める。
それに安堵したのか、大声を上げ泣き始めた。
我慢してたのか..。
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作者名:雪姫 | 作成日時:2022年7月17日 22時