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懷聲(ナツカシイコエ) ページ43

金属と金属がぶつかり合う音が響く。


どれくらい時間が経ったのだろう。

そう思うほど、激しい消費。


『はぁ、はぁ..。』


くっそ、こんなことは初めてだ。

どうにかして、切り抜けなきゃ。


「マヒト。」

『ッ...!』


後ろから聞こえる、
聞き慣れた、忘れたくても忘れられない、
懐かしい声。

『すぐ..「今いい所なんだ、邪魔しないでよ、夏油。」..。』


やっぱり、聞き間違いじゃなかった。

逢いたくても、逢えなかった。
否、逢えなくなってしまった彼。

零れ落ちそうな涙を堪え、
声を振り絞る。


『な、んで...。』

「久しぶりだね、A。」


なんで、なんで傑くんが、あんな奴と居るのッ...。


「私たちは、ここでお暇させてもらうよ。」




━━━━また会おう、A。





すれ違いざまに、囁かれた言葉は、
脳に木霊した━━━━━。

【番外編】christmas→←変型(ヘンケイ)



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作者名:雪姫 | 作成日時:2022年7月17日 22時

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