1話 ページ2
side斉木楠雄
今日も今日とて朝から両親の終わらない喧嘩を見送り家を出る。
A『…』
少し前に歩いている彼女は僕の幼馴染。
神咲A。
こいつは学校でも家でも一人でいる。
誰かと一緒になろうなんて考えてもない。
くっそ羨ましい…!
A『…』
ようやく僕に気がついたか…
だが、僕もお前のような不思議キャラに付き合えるほど暇じゃ…
A『ん。』
スーパーのスイーツ全品半額チケット!?
アナタは女神か!
A『…じゃ。』
僕にコーヒーゼリーを貢いでる不思議な幼馴染だ。
僕も別にアイツのことは嫌いじゃない…
今日、さっそくスーパーで買い物しよう!!
教室に入る前に捕まった。
燃堂に。
燃堂「おう、相棒!!機嫌良いな!ラーメンに新作出たからか!?」
違う。そんな事知って胸が高揚する僕じゃない。
アイツは…
「ぶっちゃけ犬派と猫派どっち〜?」
A『サメ(の牙)』
やっぱり学校では関わらないようにしよう。
「じゃ、じゃあ好きな人の名前は〜?」
アイツ、人を好きになる事あるのか。
A『イニシャルはKS。兄弟は1人。仲はよろしくない。』
は!?!?
僕の知ってるアイツのKSは斉木空助か斉木楠雄かはたまた知らないKSか。
いやいや、仲の良かった男がそれしか居なかったからそういったんだ。
大好きなゲームの邪魔されたのを本気で怒る数秒前だ。
早く逃げろよ。そこの女子。どこぞの炭のような生き物に生まれ変わりたいなら止めないが。
だいたい、アイツの好きなタイプはゲームの世界しか…!そうか!ゲームのキャラに兄弟仲が悪いKSが居たんだ!
そうとしか考えられない!あえてイニシャルにしたのはちょっとは人の目を考えてのことだろう!!
そうに違いな…!
A『くー。』
斉木「なんだ。」
学校では関わらないようにしよう。と決めたばかりだぞ。
A『間違えた。』
こいつはよくボーッとしていて買い物し、間違う事が多い。
そして間違う品はだいたいコーヒーゼリーだ。
全く、仕方ない。仕方なく貰っといてやる。
斉木「全く、いくらだったかレシート見せろ。」
A『忘れた。』
そう言って自分の席に戻ってしまった。
本当にアイツはよく分からん。
A『……』
ぎゅるるるるると聞くに耐えない音がした。
全く、僕に貢ぐ前に自分のモノを買え。
コイツの好きな物はゲテモノと辛いものだ。
HRまでは時間がある。
5辛のカレーでも買ってやる。
コーヒーゼリーのお返しだ。
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白桜姫 - 続き見たい(切実に) (2018年10月21日 22時) (レス) id: 6519ad1531 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ペテン師 | 作成日時:2018年9月6日 16時