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Word.0068 謝罪 ページ18

「ねえねえジューゴ君、また日本のこと教えてよ! ジューゴ君の話面白いからもっと聞きたいんだぁ」

「おいジューゴ聞いてくれよ、もうすぐ石釜の設置が完了するんだとよ! また飯付き合ってくれよ、最後までいてくれんのお前しかいねーしさ」


雫が一筋、私以外の誰にも気づかれずに頬を滑り落ちていく。

七色に変化するジューゴの瞳を中心にして、この時本当の意味で私の世界に色が付いた気がした。


ジューゴは唇を引き結ぶ。何かを決意したような、それでいてまだどこか怯えの残る表情だった。


「今まで、その……色々隠してて悪かっ」


だが、その言葉は最後まで続かなかった。

弾かれるように駆け出した私が、そのままの勢いでジューゴに抱き着いていたから。

抱き着いたより飛びついたといった方がいいかもしれない。ジューゴは衝撃で数歩よろめいた。


「え……コトハ?!」


上ずった声が耳元で聞こえて、私はぎゅっと腕に力を込めた。

ジューゴの体温を、心臓の鼓動を感じる。触れられる。生きている。それは何物にも代えがたい喜びだった。


「ごめんなさい……ごめんなさい……!」


ジューゴの肩に顔を埋め、繰り返し謝罪した。

向こうからしたら、私がどういう理由で何に対して謝っているのか全くわからないだろう。そのことにすらすぐに気付けず、私はジューゴの服を涙で濡らしていった。


私の力のせいで、また大切な人を傷つけるところだった。失うところだった。

許されなくていいと思っていたけど、やっぱり許されたかった。また一緒に馬鹿な日常を送りたいと感じてしまう。私はどこまで行っても傲慢で、自分勝手だった。

──ジューゴと、みんなと共にいたい。みんなと一緒だったから、私は私を取り戻すことができた。


「……謝るのは、俺の方だ」


ジューゴは優しい仕草で私の身体を離した。

顔を上げると目が合う。青と黄色の双眸は、ひどく脆くて優しい印象を私に与えた。


「自分でもどうしようもできなくて、止められなかった。今こうしていてもまたあの姿になるかもしれねえ」


細い膝が畳につけられる。

私は小さく息を呑んだ。それはジューゴが私たちに向けた、最大限の決意の表れだった。


「でも、今度はちゃんと自分でなんとかできるようにする。絶対にもうあんなことは起こさないよう努力する。だから──またここからやり直させてほしい」

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キメラ(プロフ) - きえさん» コメントありがとうございます! その言葉が何よりの励みになります😭しばらくはゆっくりの更新になってしまうのですが、見守っていただければ嬉しいです! (3月28日 23時) (レス) id: 6fadaab96b (このIDを非表示/違反報告)
きえ(プロフ) - 話の設定が最高で続きが待ち遠しいです!!主人公がこれからどうなってくるのか考えるだけでワクワクしてます!!これからも頑張ってください! (3月28日 20時) (レス) @page37 id: 3e2dfb3761 (このIDを非表示/違反報告)
キメラ(プロフ) - よいよいの宵さんさん» コメントありがとうございます!展開楽しんでいただけるようでとても嬉しいです😭どうぞお付き合いいただけたらと思います🫶 (12月2日 21時) (レス) id: ac6bc7be2b (このIDを非表示/違反報告)
よいよいの宵さん(プロフ) - 久々にナンバカが見たくなり探したところ主様の作品を見つけました。とても面白く、夢主ちゃんの秘密が徐々に明かされていくのがとてもドキドキします。これからも頑張ってください! (12月2日 20時) (レス) id: ab89395776 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:キメラ | 作成日時:2023年11月14日 21時

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