【明治東亰恋伽】春草の姉、明治を駆ける。【森鴎外】 (ページ2)

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一話未来の子【NO side】ページ2

真冬の夕暮れ、鼻歌交じりに家へ歩く1人の女と一匹の妖怪がいた。

A「らんららら～ん♪私のかわいい春草ぉ～♪」

炎蓮「2日会ってないだけでそんなにはしゃがなくても…」

A「だってかわいいかわいい春草が待ってるのよ？あぁ早く会いたい…♪」

この女は、あの菱田春草の姉、菱田A。そしてAの隣にいる妖怪は炎蓮、一口に言えば妖怪だ。

A「やっとついた！炎蓮、ちゃんと隠れてね？よーし、たっだいm…うわっ((？「きゃっ！」」

Aがドアを開けようと手をかけたその時、Aは同時にドアから飛び出してきた少女にぶつかった。

A「びっくりした…。あ、あなた大丈夫？前見てなくて…」

？「こここ、こちらこそごめんなさいっ！大丈夫ですっ！」

そう言って立ち上がった少女とAはしばらく見つめ合う。そして見事に声をハモらせながらこう言った。

「「つかぬ事をお聞きしますが/悪いけれど、あなた、どちら様ですか？/誰？」」

静まり返った夕暮れ時に響く2人の声を聞いたのか、鴎外がでてきた。

鴎外「子リスちゃん大丈夫かい？…おぉA、帰ってきてたのか、おかえり、春草ならそこにいるぞ？」

春草「ったくもう、うるさいな…あぁ姉さん、おかえり。てか芽依、大丈夫？」

Aは春草が話終わらないうちにまくしたてた。

A「ちょっと春草、この女の子誰！？もしかして春草のお嫁さん！？かわいいじゃない、よくこんな子を手に入れたわねぇ！さっすが私の春草！」

春草「やめてよ姉さん…。嫁じゃないから。」

A「んー、後にして！私春草不足で疲れてるの！」？「……( ﾟдﾟ)(ポカーン」

この惨状に気付いたのか、ようやく鴎外が口を開いた。

鴎外「まぁまぁA、落ち着きたまえ。この子は綾月芽依、未来からきた子だ。そして子リスちゃん、この女性はさっき話していた春草の姉、菱田A。とにかく春草が大好きなんだ。」

芽依「ぁ、あぁそうなんですね！初めまして、綾月芽依です！(ニコッ」

A「こちらこそ初めまして、…うん、あなたすっごく可愛いじゃない！よろしくね！」

春草「3人共、早く家に入ったらどう？寒いんだけど？」

春草はもう家へ入っており、手招きをして言った。

A「そうだね、入ろう入ろう！今度こそただいま！」

芽依「私も出かけるのは明日でいいや、ただいま帰りました～！」

鴎外「はいはい、二人ともお帰り。」

こうして、森邸での四人の生活が始まった。