近寄りすぎです、降谷さん！！！

近寄るな6 ページ7

降谷が仕事に復帰した数日後、大学もアルバイトも休みであったため、私は家でゲームをしながらLimeを開いていた。

『この前、彼氏が怪我して帰ってきたんですよ〜』

『ホー、具合はどうなんだ？』

『もうすっかり良くなったって言って、仕事に戻ってます。』

『ふむ、怪我はそれほどのものではなかったのかな？』

『いやぁ、包帯ぐるぐる巻きになってたのに、2週間で取れるほどの怪我ってなんなんですかね？』

『……異様に回復力が強いとか』

『私、あれは仮病なんじゃないかと思ってるんです。』

『ホー？その根拠は？』

『在宅の仕事はふつーにしてたし、それに、ベッドに括りつけてた時、外そうとして痛めてる方の腕も使ってたので、あれ？？？って』

『仮病の可能性が高いな、ところで、ベッドに括りつける、とは？』

『ああ、医療用拘束ベルトでベッドに括りつけてやったんです。普段の行動から見るに、私にまとわりついてきそうだったので……』

『oh......キミと恋人になったら刺激的な毎日になりそうだな』

『それほどでも』

そういえばレッドコメットさんのアイコンって変わってるよなぁ。

黒いニット帽の傍にタバコの箱が添えられている写真だ。ホーム画はカレー。

本人曰く、好きな物なのだとか。

『そういえば、なぜキミはSNSの名前で呼び続けているのかな？』

『なんだか親しみやすくって……』

『Limeのハンドルネームで呼んでくれていいんだぞ』

『ゴリ推しですか』

『RedCometよりはそちらの方がいい。』

なるほど。

『Shuさん、いや、シュウさんでいいですか？』

『それでかまわない。』

『了解です。……シュウさんって本名ですか？』

『ん、本名は秀一なんだが、同僚や親しい人からはシュウ、と呼ばれている。』

『へぇ、秀一さんなんですね』

『キミから呼ばれるのはこそばゆいな』

『そうなんです？まあ、改めてよろしくお願いしますね、シュウさん。』

『ああ、よろしく、Aくん。』

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