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百二 ページ23

 
「貴方達何も知らないものね。所詮鬼だもの。」
「はい?」
「私は輪廻を駆けている。」
「…なんですか急に」
「貴方達の事は、一から十まで知っている。残念だね、鬼の情報は筒抜けなの。私が見てきているのだから。





この後……………太陽を克服する鬼が出る。」
「!?」
「それも、鬼舞辻無惨の支配を外れた鬼が。
____まあ関係ないか、お前はここで死ぬのだから。」
「小娘風情が、好き勝手と」
「その小娘に葬られる気持ち、後でしっかり聞いてあげるね。」
「よくもまあそんな虚勢をはれますね。」
「穢い壺振り撒いてる鬼なんかに負けるわけが無いでしょ。」


悟られないように、ゆっくりと呼吸を体内に巡らす。
どうやらそう簡単には回復できないような毒らしい。
目の前の玉壺は明らかにキレている。挑発に乗ってきた証拠だが、このまま戦うのはあまり宜しくない。
そう分かってはいるが、やるしかないのも事実。
気持ちは落ち着いてきた。疲労は逃がせた。
クソっ、後はこの毒さえ何とかなれば。

「もうそろそろ黙ってもらいますかねぇ!!!」

玉壺が壺を構える。
何が来る…!!!針か、魚か、新手の技か。


「血鬼術 水獄鉢」


大量に放出されたのは水状の何かであった。
相殺すべく刀を振るう。
が、水は斬れず紫苑を包み込んでいった。
水が金魚鉢のような形になり、完全に閉じ込められたAを見て鬼は高らかと笑う。

ごぽり、ごぽりと、Aの口から空気が漏れるが、対して吸える空気は殆無かった。


「____壱ノ型 水面斬り」


使えるだけの空気を使い壺を斬ろうと藻掻くが、ぐにゃりぐにゃりと海鼠のように曲がり中々斬る事ができない。
これはまずい。

「無様ですね!水柱とあろう者が!!」


五月蝿いな、私は水柱じゃないってば。
悪態をつこうにも空気がないのだ。
このままだと窒息死してしまう。
呼吸を使った為か既に酸欠で、頭がぐらぐらと揺れ始めている。


「本当はここでゆっくり死に際を見ていたいものだが……今回ばかりは作品にしましょうか、ヒョヒョッ!」

玉壺が先程見た金魚のような化け物を繰り出してきた。
化け魚はどんどんこちらへ向かってきている。恐らくこの水壺ごと喰らってしまうつもりなんだろう。

どうしよう。
嗚呼まずい、何も対策が思いつかない。
喰われる____!


迫り来る化け物に為す術もなく、Aはぎゅっと目を閉じた。

百三→←百一



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設定タグ:鬼滅の刃 , 冨岡義勇 , 錆兎   
作品ジャンル:アニメ
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kokona(プロフ) - クソデカ胸中ボイス大好きすぎますwww (2023年3月29日 0時) (レス) @page48 id: d3088186d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あちゃん | 作成日時:2021年2月1日 16時

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