冬の向日葵 《緑》

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“ 冬の向日葵 ”









なぁ、ほんまはもうわかってんねやろ









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存在なんかせぇへん


向日葵は、別にあるって









Aが思う“ 冬の向日葵 ” 早う見つけ出してやってくれ









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シゲが、あの人が、壊れる前に









Aにしか出来へん事やから








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せやから、俺はもう邪魔はせぇへんよ









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気付いてしもうた









近いと思ってた俺は、Aから一番遠いって









何でやろ、何でこんなに遠いんやろッ









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こんなに近くに居るのに、









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心の距離は、何でこんなに遠いんやろッ









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ずっと、ずっと…好きやったよッ







昔からAだけやったッ……やのにッ！








やのにッ……俺が想う度に、

Aが遠く感じるねんッ……









もう、堪えられへんッ




もう、苦しいわッ









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向日葵を話すAの表情、




俺にはその表情、させてやれへんもん









俺にはあんなに幸せそうなA、見られへんッ









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一番わかってたつもりやった







でも何もわからへん…Aは何をしたら喜ぶ？


俺には、何もわからへん









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“ 冬の向日葵 ” には、俺は勝てへんみたい









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好きなんやろ、先輩の事








Aの事は何もわからへん、でも、







それだけはわかる









恋をしたことがないA






初めて恋におちた時に見せたのはさ、




俺が初めて見た、“女のA”やったから









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クローバー、ずっと宝物やで







昔も今も、これから先もずっと









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クローバーくらい、ええやろッ？








クローバーくらい、想い出にさせてくれッ








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もっかい、言わせて…？




Aッ……俺さッ……









俺ッ……誰にも負けへんくらい、





Aが好きやったよッ









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でも……手が届かへんッ








今も手を伸ばせば触れられる距離に居るのに…









こんなに近くに居るのになッ









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…せやから、早う見つけてやってくれ









そしたら、王子様もシゲもAも、





俺も、







皆、解放されるはずやから…









Aなら、きっと大丈夫やから』









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