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その後仲良くお話しながら食べ続け、
雑炊にしたりして全部食べ終えた時には夜の20時になっていた
洗い物を手伝うと二人共も言ってくれたが、
立ち上がった時に眩暈を起こした大ちゃんを強制的にソファへ藤井くんに連れて行ってもらい、
結局妹と二人で洗い物をする事に
私が泡を洗い流した食器を渡し、彼女はそれを拭きながら問い掛けてくる
「…お姉ほんまに、喧嘩でもしてたん」
「してへんよ、部活が忙しかったんやって
それに大ちゃん家やって色々あるん知ってるやろ？」
「知ってるけど…」
「お母さんの為にあれだけ来てくれてた方が凄いねんて
ほんなら一緒に大ちゃん送り行く？まだ一緒におりたいんちゃん」
「…ううん、行かんとく」
そう言って妹は最後のお皿を拭き終えて足早にリビングの方へと向かった
ソファの真ん中に座る大ちゃんの隣にすぐ腰掛け、
その様子に彼も「どんだけ俺の事好きやねん」とふざけて笑っていた
「大吾くん体調悪いん…？」
「んー？全然、バリ元気やで」
「けどクラクラしとった」
「久しぶりにみんなと夕飯一緒に食べれて嬉しかってん
やからついつい食べ過ぎてもうたんや」
「気にすんな」と妹の頬を片方摘む彼もなかなか罪な男だと思う
それでも彼女が彼に抱いているのは“恋心”ではないのだろうと私が感じるのは、
そんな事をされても顔を赤らめる事もなければ彼女は照れる素振りも見せないからだろう
兄、いや従兄弟のような親戚のお兄さんみたいな存在か
どちらにせよ、妹は彼にとても懐いていた
私もリビングに戻り床に座れば時計に目をやった藤井くんが口を開く
「大吾そろそろ帰るん」
「うん、おじさんが送ってくれるって」
「そっか、安藤さんも一緒に行くん？」
「行くけど藤井くんは行かんの？」
そう聞けば彼は少し考える素振りを見せすぐに首を縦に振った
「ここで待ってます」と、きっと彼は妹を一人にしないようにと気を遣ってくれたのだろう
小さな藤井くんの優しさに心も温まるようだった
「そろそろ行こうか」という父の言葉に立ち上がる私達
藤井くんと妹とは玄関で「またな」と言葉を交わし、二人で外に出れば既に車のエンジンをかけている父が待っている
家は割と近い大ちゃんだけど父はいつも“疲れてるやろ”と車を出してくれるから、
今日もまた彼は「いつもすみません」と車に乗り込んだ
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くまりんご(プロフ) - 84話の流星と大ちゃんのくだりがとても泣けました、桜さんが書く世界観がとても好きです！！これからも頑張ってください！ (2017年8月16日 23時) (
レス) id: e2ac88fff8 (このIDを非表示/違反報告)
しほ - お話読ませていただきました！今までなったことないような、なんとも言えない気持ちになり、何度も何度も読み返してしまいました。これからも応援してます！ (2017年4月30日 12時) (レス) id: 3dfa1a26ca (このIDを非表示/違反報告)
フレンズ - この作品、すごく好きです！ 更新頑張ってください！ (2017年4月20日 14時) (レス) id: 1d5f3d8302 (このIDを非表示/違反報告)
CIEL - 更新、待っていました。流星くんと大吾くんの笑顔と涙が重なって…言葉にできないけれど、頭の中に残っています。これからも、楽しみに待っています。 (2017年3月9日 23時) (レス) id: ebf57fe415 (このIDを非表示/違反報告)
のんぴー(プロフ) - 桜さん、のんぴーです。受験が終わり久しぶりに読ませていただきました。私の持っている言葉ではうまく感想が伝えられません。これからも応援してます。 (2017年3月8日 23時) (レス) id: 4a04a2b822 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜
| 作成日時：2016年9月20日 19時
