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三人で家に帰れば妹が大ちゃんを見つけるなり顔に花を咲かせた
人見知りだからか未だに藤井くんは緊張するらしい彼女は尚更彼の姿を見てホッとしたのだろう
大ちゃんはそんな妹の様子に「久しぶり」と優しく笑みを浮かべていた
「ごめん、俺先風呂借ります」とキッチンに立つ私達に声を掛けたのは藤井くん
肌寒い季節だろうと部活をすれば汗をかく彼は帰宅するといつもすぐにそう言ってお風呂に向かう
それは大ちゃんも知っていたようで「相変わらずやなあ」なんて手を洗いながら笑っていた
「何作るん、」
「昨日寝る前藤井くんがぽろっと言うとってん、そろそろ鍋の季節や…って」
「ははっ確かにもう寒いけど早ない？」
「ふふっええやん、鍋に遅いも早いもあらへんっ大ちゃんもおるし鍋にしよう！」
私がそう言って両手で持った鍋を顔の位置まで持ち上げれば大ちゃんは楽しそうに笑った
「わかったよ」と彼が野菜室を開けるからその隣にしゃがみ込み、二人でどんな鍋にするか話し合い
使う材料が決まればすぐに作業に取り掛かる大ちゃん
二人で何度も料理をしてきているからか言葉がなくても役割がもう決まっていて、
あっという間に美味しそうな塩鍋が完成した
リビングへ大ちゃんが鍋を運べばちょうど帰宅した父は彼が来てくれた事に気付き大喜び
彼もそんな父の姿に笑みを浮かべて「おじゃましてます」と頭を下げていた
「あっ鍋や」
「流星おかえり、お前のリクエストにお答えして塩鍋やって」
「ええっ嬉しい、…鍋の季節やなあ」
お風呂から上がり帰ってきた藤井くんは引き寄せられるように鍋を覗き込み、
昨日と同じ事を言っては私に顔を向け「ありがとう」と優しく笑う
いつもより賑やかな夕飯
妹も大ちゃんがいる事に安心して彼を前の席に座らせてはたくさん話し掛けていた
「大吾くん最近全然来うへんからお姉と喧嘩でもしたんかと思ってた」
「なんや、寂しかったん」
「…別に〜？」
「ははっ相変わらずAに似て素直やないなあ？」
似てへんもん、と拗ねる妹は大ちゃんが大好きだ
�犧Ｆ�大ちゃん来るって�瓩氾舛┐譴个い弔睫椶魑韻�せて喜ぶその姿は微笑ましく、
大ちゃんも自分の妹のように彼女と接してくれる
そんな二人のやりとりに藤井くんは優しく目を細めていて、
目が合えば楽しそうに笑うから、私も思わず笑みを零した
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くまりんご(プロフ) - 84話の流星と大ちゃんのくだりがとても泣けました、桜さんが書く世界観がとても好きです！！これからも頑張ってください！ (2017年8月16日 23時) (
レス) id: e2ac88fff8 (このIDを非表示/違反報告)
しほ - お話読ませていただきました！今までなったことないような、なんとも言えない気持ちになり、何度も何度も読み返してしまいました。これからも応援してます！ (2017年4月30日 12時) (レス) id: 3dfa1a26ca (このIDを非表示/違反報告)
フレンズ - この作品、すごく好きです！ 更新頑張ってください！ (2017年4月20日 14時) (レス) id: 1d5f3d8302 (このIDを非表示/違反報告)
CIEL - 更新、待っていました。流星くんと大吾くんの笑顔と涙が重なって…言葉にできないけれど、頭の中に残っています。これからも、楽しみに待っています。 (2017年3月9日 23時) (レス) id: ebf57fe415 (このIDを非表示/違反報告)
のんぴー(プロフ) - 桜さん、のんぴーです。受験が終わり久しぶりに読ませていただきました。私の持っている言葉ではうまく感想が伝えられません。これからも応援してます。 (2017年3月8日 23時) (レス) id: 4a04a2b822 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜
| 作成日時：2016年9月20日 19時
