The End of the Killing Angel ──殺戮の天使の末路── (ページ2)

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＃２　Eternal sleeping place　──永遠の眠り場所── ページ2

ドサッ…とレイが倒れる。
「──レイ……ッ」
涙が出てきそうだ。
なぜだ？
レイは死を望んでいた。
俺は神に、こいつを殺すと誓った。
俺は嘘が嫌いだから、誓い通りにレイを殺した。
それで終わり。
俺は外に出られた。レイは死ねた。
お互いの望み通り。
こうなるのは当たり前。
…の、はずなのにな……。
「レイ…ッ」

ウーウーウーウーウー！！

ビルから出た時に聞いたサイレンの音。赤い光がチラチラ動く。
…もう、時間か。
俺は、──レイの亡骸を抱えて隣のビルに飛び移った。

「はっ、はっ、はっ、はっ…」
俺は、レイがいた建物から少し離れた、山に来ていた。
この山の中に、普通じゃ見つけづらい場所があるのをたまたま見つけた。
俺は、穴を掘り始めた。
少しして、小さいガキくらいなら入れる大きさになった。
近くを見ると、俺の頭くらいのデカさの石と、先が鋭く尖った小さい石を見つけた。
俺は大きい石に鋭い石でうろ覚えの文字を彫った。

────『R a y』

りれきしょ？に、確か書いてあったよな。こういう形の。
「間違ってたら悪ぃ、レイ」
…もう、返事なんて聞こえない。
当たり前か。
──ここが、レイの墓場。
ここに、レイを埋める。
………。
「レイ…悪ぃ」
俺は、レイの頬に、キスをした。
「……」
…何やってんだ、俺は。
警察もいつ来るか分かんねぇってのに…。
俺はレイを埋めた。

もし、ここにレイの(というか人の)墓があったら掘り返されるはずだ。
レイには静かに眠ってほしい。
俺はここから離れた。
「近いうちにまたここに来るから、待ってろよ？レイ」
もちろん、返事なんて無かった。