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授業を聞いているフリをして、ノートの端っこに物語を書く。家に絵本が買えなくて百均のノートにお話を書いて寝るときに読み聞かせをするのが日課だった。
全部私が考えたお話で、時には図書館に行って参考になりそうな本を読んでいた。
…うーん、最近はメルヘンなお話しばっかりになっちゃってたからなら…。桃太郎的な鬼を倒すお話しを考えた方がいいかな。
黒板に書かれた文字を書くだけ書いて頭の中ではそんな事ばかり考える。
「A？またここにいた」
「へっ、」
「もう下校時間だよ」
放課後、幼なじみを待つ時間を利用して訪れる図書室はオレンジ色が窓に差し掛かっていた。
放送部の彼の声がさっきスピーカーから聞こえていたというのに目の前のことに集中してしまっていた。
「ご、ごめん！」
「ううん。歌詞太郎も外で待ってるし帰ろっか？」
本返しておくから荷物まとめておきな。と優しい幼なじみの天月くんが小さな図書室で本を返していく。
うーーっ、かっこいい。何というか、スマートだよなぁ…。
この時読み聞かせとは違うお話を個人的に考えていた。携帯小説が流行っていた学年で私ならという欲が湧き密かに書いていた物語は幼なじみをモデルにした恋物語だった。
いいな、このシーン。ヒロインはきっとドキドキしてるんだろうなぁ…。
「A終わった？」
「うん！本返してくれてありがとう」
「あのくらいなんて事ないよ」
はわわっ、返し方もバッチグーです。100点です。カッコいい。
どうも天月くんのそばにいると知能が3歳児以下になるようでIQ2くらいになってしまう。語彙もなけりゃ胸がキュンキュンして仕方がない。
「またお話考えてたの？」
「うん。次のお話が聞きたいって言われちゃって」
「へぇ、Aの話、俺も聞いてみたいな」
「だ、だめ」
「えー。残念」
だって、人に見せれるほどそんなに上手じゃないもん…。
そんな弱音を言えば、夕日も沈みそうな校舎でそうかな？なんて口にする天月くん。
「Aのことだからきっと優しいお話に決まってるよ」
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ゆら - わー！私、丁度受験終わったところなんです(´TωT｀) (2021年5月3日 12時) (
レス) id: 178b398402 (このIDを非表示/違反報告)
あーやんの向日葵畑(プロフ) - こちらもすべて見ました、個人的にaftertheRainが好きでとても素敵なお話がたくさんありました！どの作者様の思いが込められていて幸せな気持ちになりました、神企画の名にふさわしいものですね(*´艸｀*素敵な作品をありがとうございました！ (2020年3月15日 21時) (レス) id: 6889ca0c35 (このIDを非表示/違反報告)
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