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12月下旬の昼下がり。教室内はガヤガヤとしていて、各々の机でたくさんのプリントの山をまとめていた。
明日から私の高校通ってるこの高校も、冬休みだからである。みんな、その準備をしていた。
「んねぇ、A！クリスマスは例の子とデートしないの？」
後ろの席から声を弾ませ話しかけてきた人物は、よく相談にのってもらう千雪である。
同じ塾に通ってる、別の高校の生徒が好きなことも彼女は知っていた。
「クリスマスは塾だし、それに付き合ってもないのにデートしないよ…」
そう答えると、私に呼応するように彼女も「そっか…」と呟いた。
「早く告っちゃえばいいじゃん！受験が終わったら会えなくなっちゃうかもよ？てか今のその関係、聞いてるだけでソワソワしちゃう。くっついちゃえばいいのに…」
両腕を擦りながら身震いする彼女に「んー」と曖昧な返事をした。
彼との関係を一言で表すのなら、「仲のいい友達」が一番しっくりくるだろう。赤の他人同士が塾で出会い、ここまで仲良くなれたのは奇跡的なことだと思った。
「Aは今日も塾なの？」
再び彼女に話しかけられ頷けば、口の端を釣り上げて目を輝かせた。何事だと思い、咄嗟に身構えてしまった。
肩をガシッと捕まれ、彼女は意気揚々と口を開いた。
「いい案が浮かんだの！」
*
無事終業式が終わり、千雪からも解放された私は、帰り際に彼女に念を押して言われたことを思い出しながら塾へ向かっていた。
"いい？そのまま塾に行くのよ？戻したらダメだからね！"
「(とは言われたけど、これはかなり恥ずかしい…！)」
いつもは膝下まであるスカートは、千雪により膝上にさせられた。
毎朝低めの位置で結ばれている髪も解かれ、両サイドを編み込みにされとても可愛かった。
けれど、慣れない格好はやはり恥ずかしく、なるせと顔を合わせるのも少し抵抗があった。
「A……？」
そんな矢先、彼とばったり会ってしまった。少し驚いたような顔をしており、まじまじとこちらを見ていた。
「これは、ね、あの」
「イメチェンしたの？めっちゃ可愛い！」
笑顔で駆け寄りながらそう言われ、一気に心臓がうるさくなった。
「いつもきっちりしてるから。こんな姿見れるとは思ってなかった。髪下ろしてるのも可愛い」
彼にそう言ってもらえたの嬉しく、俯きながらだが「ありがと」と呟いた。
アレンジをしてくれた千雪には感謝した。
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ゆら - わー！私、丁度受験終わったところなんです(´TωT｀) (2021年5月3日 12時) (
レス) id: 178b398402 (このIDを非表示/違反報告)
あーやんの向日葵畑(プロフ) - こちらもすべて見ました、個人的にaftertheRainが好きでとても素敵なお話がたくさんありました！どの作者様の思いが込められていて幸せな気持ちになりました、神企画の名にふさわしいものですね(*´艸｀*素敵な作品をありがとうございました！ (2020年3月15日 21時) (レス) id: 6889ca0c35 (このIDを非表示/違反報告)
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