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『俺も必死やねんで。こんな特殊な仕事してるおっさん中々両親認めてくれへんやろ』
『ふふ、センラおじさん？』
『、、、お兄さんにしよか。Aが大学行って就職して、ってなったらな、今よりもっと色んな人に出会うと思うねん』
『うん』
『でもそんだけ沢山の人と出会ってもやっぱりこの人がええんやって俺の事両親に改めて紹介してや。俺もその時まで今よりもっと頑張るから』
『わかった』
Aの両親に気に入られたくてこれでも必死なんやで、ってちょっと困った顔で笑うセンラに胸が疼いて苦しい。
大丈夫、大事にされてる。
この人は私の将来までちゃんとみて考えてくれてる。
この人の未来に、ちゃんと私がいる。
それから受験に向けて遅めのスタートを切った私はとにかく頑張った。
両親もほっとしたのか受験に協力的だったし結果的に我が家でのセンラの株も上がった。
試験の当日は交通機関は遅延が心配だからとわざわざセンラが会場まで送ってくれることになって、玄関で両親にぺこぺこと腰を低くしていつもと違う声で話すのを見て緊張が嘘みたいにほぐれていった。
そして今日、朝にお母さんから届いてるよって渡された合格通知。
両親の前で開けたい気持ちとセンラの前で開けたい気持ちを天秤に掛けたら、圧倒的にセンラの方が重かった。
素直に両親にセンラと見たいことを告げれば、納得はしてなかったけど渋々頷いてくれた。
合格通知を一緒に見てくださいとセンラにLINEを送るとすぐに既読になって、両親の心配をしてくれたけどすぐに来てくれて、今。
｢落ちてても俺の嫁になるんは変わりないんやからはよ見て。俺も緊張しすぎて壊れそうや｣
｢嘘？いつも通りに見えるけど？｣
｢もー、はよ開けて！｣
｢わかったからちょっと待って！｣
丁寧に封筒を開けていく手元をセンラも身を寄せて静かに見守ってる。
指先に心臓があるんじゃないかってくらい震えて上手く動かない。
強く目を綴じて中の紙に指先が触れた。
もうどうにでもなれ、来年頑張る覚悟も出来てる！
一気に封筒から引き抜くと、目を開けれないままの私の隣でセンラの大きな声がした。
｢やったやん！おめでとう！｣
強くぎゅうぎゅうと抱き寄せられてようやく開いた目で確かめた文字。
【合格と致しましたので】まで読むと視界がぼやけた。
｢A、よう頑張ったな｣
今まで聞いたことの無い優しい声が耳に響いて、とびっきり優しいキスが唇に触れた。
＊END＊
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ゆら - わー！私、丁度受験終わったところなんです(´TωT｀) (2021年5月3日 12時) (
レス) id: 178b398402 (このIDを非表示/違反報告)
あーやんの向日葵畑(プロフ) - こちらもすべて見ました、個人的にaftertheRainが好きでとても素敵なお話がたくさんありました！どの作者様の思いが込められていて幸せな気持ちになりました、神企画の名にふさわしいものですね(*´艸｀*素敵な作品をありがとうございました！ (2020年3月15日 21時) (レス) id: 6889ca0c35 (このIDを非表示/違反報告)
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