Bright/センラ By.あーりん ページ22
｢そんな緊張しんとはよ見たら？｣
｢だって落ちてるかもじゃん...｣
｢いつかは見やなあかんねんから。な？｣
｢わかってる！わかってるけど〜！｣
｢ほんま難儀やなぁ｣
｢うるさいなぁっ｣
｢お〜怖っ！｣
狭い車内の中でけたけた笑うセンラの声が響く。
他人事だからって楽しそうにして。
私がどんだけ緊張してるかわかんないくせに！
ハンドルに腕を掛けたセンラはひとしきり笑った後、よう笑ったわ〜なんて溜息をついてペットボトルに手を伸ばした。
｢はよ見てデートしに行こや｣
｢、、、｣
｢あら。これでもあかん？｣
｢見る、、から、ちょっと待って｣
それはズルい。
まんまと手の平で転がされた感はあるけどさすが彼氏、私の扱いをよく分かってる。
大学の合否はもう出てる。
それを一緒に確認してと頼んだのはこっちなのにいつまでもそれを見れないでいた。
でもセンラの一言で眠らせてた封筒にようやく手を伸ばして膝の上に置くと、運転席のセンラは優しい顔で頭を撫でた。
｢大丈夫やって。頑張っとったやん｣
｢うん、、、｣
｢何がそんなに不安なんよ？落ちてても来年頑張ればええやん｣
｢、、、早く社会人になりたいんだもん。だから、落ちてたら困る｣
｢もしかして、俺が言うたこと気にしてる？｣
｢、、、｣
受験が嫌すぎて、とか勉強が嫌すぎて、とかじゃなくて。
単純に社会人として、歌い手として活躍するセンラに近付く為に本当は就職したかったし、実際しようとしてた。
そろそろ進路の時期やけどどうすんの？って軽く聞いてきたセンラに就職したい旨を伝えれば、両親より凄い顔で否定された。
『何で？！地頭悪ないんやし大学は？』
『やりたい事ないし、早く働きたくて、』
『だからなんでやねん。やりたい事ないなら尚更大学行って選択肢増やした方がええやん』
何で？！って迫ってくるセンラの気迫にやられて、ずっと秘めてた思いを少しずつ話すと呆気に取られた顔でしばらく見つめあったのをよく覚えてる。
『両親は何て言うてる？俺はAにはちゃんと大学行って就職して欲しいんやけどな』
『センラと同じ事言ってる、、、』
『せやろ？急いで大人にならんでも歳は取るんやで』
『でも、』
『でもやない』
柔らかい雰囲気から鋭い目線になったセンラの顔付きは、付き合って欲しいって言われた時くらい真剣な顔をしてて唇を噛むしかなかった。
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ゆら - わー！私、丁度受験終わったところなんです(´TωT｀) (2021年5月3日 12時) (
レス) id: 178b398402 (このIDを非表示/違反報告)
あーやんの向日葵畑(プロフ) - こちらもすべて見ました、個人的にaftertheRainが好きでとても素敵なお話がたくさんありました！どの作者様の思いが込められていて幸せな気持ちになりました、神企画の名にふさわしいものですね(*´艸｀*素敵な作品をありがとうございました！ (2020年3月15日 21時) (レス) id: 6889ca0c35 (このIDを非表示/違反報告)
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