その時は、きっと。/となりの坂田。 By.Elice ページ17
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「だーかーら！ここはこうして、こうやから。」
「え？え？」
「そこをこっちに例えて…っていうか、俺教えるの下手やから、自分の兄貴に聞いたらえぇやん！」
「えー…」
親友の妹に勉強を教えるという、なんだかよくわからない状態に俺自身も困惑している。
彼女の兄で俺の親友のうらたは俺に何故かにやにやしながら自分の妹の面倒を見てほしいと
半ば強引に押し付けてバイトに向かってしまった。
2つ年下の彼女は、現在中学3年生。高校受験まであと1か月といったところだろう。
「っていうか、俺でも受かってんぞあの学校…大丈夫やろ、お前なら。」
「んー…そうとも、言えない。」
「え、そんなに頭悪いん？？」
「そこはノーコメントで。」
「まぁ、うちの入試って独特やからなぁ。」
俺らの学校の入試は推薦で受けるときに『自己ＰＲ』という自分を試験官に
プレゼンしないといけないという試験があるのだ。俺はこれをギターの弾き語りで乗り切った。
2年から音楽専攻の科目を選べるためと知っていたからだ。
ただ、彼女の兄のうらたは、俺の学年で10位以内には必ず入っている努力家の天才肌だ。
その反対に俺は、半分から下。ひょっとしたら下から数えた方が早いんじゃないかってくらいの脳みそ。
どちらも推薦入試で入学したのだから、うらたが教えた方がより確実だと思うのだが。
「……お兄ちゃんは…うん。」
「うん？」
「…私が、坂田さんに教えてほしいって言ったらこうなった。」
「…お、おう。なるほどな。ご指名なら仕方ないわ。」
どうやら、うらたじゃ厳しすぎたのだろう。
それなら、しっかりと優しく教えてあげないとな！なんて気合を入れて
昔やったであろう推薦入試を思い出していく。
だから、俺はこの時まだ気づかなかった。
うらたの妹への思いやりと、彼女の真意を。
勉強を教えてるテーブルとはまた別にある彼女の学習机の上で
全国模試の結果、俺らがいる高校の判定が『Ｓ』となっていることを。
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ゆら - わー！私、丁度受験終わったところなんです(´TωT｀) (2021年5月3日 12時) (
レス) id: 178b398402 (このIDを非表示/違反報告)
あーやんの向日葵畑(プロフ) - こちらもすべて見ました、個人的にaftertheRainが好きでとても素敵なお話がたくさんありました！どの作者様の思いが込められていて幸せな気持ちになりました、神企画の名にふさわしいものですね(*´艸｀*素敵な作品をありがとうございました！ (2020年3月15日 21時) (レス) id: 6889ca0c35 (このIDを非表示/違反報告)
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