恋はミルクティーのように (ページ11)

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夜中までかかった
MV撮影も終わり
明日はOFFの日。

特に用事がないのに
家に居るのも
体が鈍りそうなので
ダンスの自主練をしに
事務所に向かう。

そしてまた
あのカフェに行くんだ。

カフェに入ると
いつもの珈琲の匂いと
ゆったりとした音楽が流れており
いつものように注文する。

「ミルクティー、ミルク多めで」

いつものようにマイボトルを渡し
飲み物入りのマイボトルを受け取る。

「川尻さんっ」

帰ろうとしたら
急に名前を呼ばれたので
振り返るとそこには木梨さんが立っていた。

「木梨さん、今日居たんですね」

「はい、中でクッキー焼いてました」

店に何個か置いてあるクッキーは
従業員の人が焼いてるらしい。

「川尻さんが来てたの中から見えたので。」

そう言って差し出されたのが
店に置いてあるのと少し違った
クッキーだった。

「え、もらっていいの？」

「はい、助けていただいたお礼です。」

するとあ、これもと同じクッキーを
出されてこれは白岩さんに，とのことだった。
僕だけじゃないよね、あの時
瑠姫もいたもんね。

僕だけがよかったな、なんて
思っちゃって。
いつか僕のためだけに
クッキーを作ってくれるように
なればいいな、なんて心の奥底で
思った。

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