終末の月 ページ10
凍えるような寒さの中、私は一人甲板にたっていた。
冬島付近だからか、うっすら雪も降り始めている。
兎の毛皮を裏地に使った、古いコートを身にまとう私はじっと静かな海を眺めていた。
今夜は、やけに月がきれいだなぁと心の中で思う。
ほぅ……と白くなった息で遊んでいると
ﾕﾘｱ「すみませ〜ん…ちょ〜っと準備が遅れちゃってぇ………ごめんなさい。待ちましたよね？」
私「いいえ。私もさっききたのよ。………気にしないでいいわ」
………来た。 くるっと彼女の方を向く。
久し振りにみた彼女は、ピンク色のサテンや毛皮、レースをふんだんに使ったかわいらしいコートに身を包んでいた。
ﾕﾘｱ「それでぇ……私にお話があるって聞いて来たんですけどぉ。……私に何か用ですかぁ？」
私「そうね。にごして言っても仕方ないし、単刀直入に聞くわ。
…………あなた、能力者よね？」
ﾕﾘｱ「だったら、何ですかぁ？」
私「あら、やっぱりそうだったの。じゃあ何でマルコ達にいわないの？」
ﾕﾘｱ「えぇ〜だって、私の能力って戦闘向きじゃないし…」
私「そうね。チャムチャムの実の能力は戦闘向きじゃないわ。だけど、他にも理由があるんじゃないかしら？例えば………能力を使う所を見られると魅了が解けてしまうとか。」
ﾕﾘｱ「っ？！どうしてそのこと…！」
私「ふふっ…その様子だともしかして正解？良かった。」
私が笑みを浮かべると彼女は悔しそうに唇を噛んだ。
私「で？あなたいつまで皆に黙っているの？家族なんだから、素直に喋ったら許してくれるはずよ？
………あぁごめんなさい。喋ったら、今の状態が崩れてしまうんだったわね。
せっかく苦労して今の場所を作っているのに、汚い努力が水の泡になるから。」
ﾕﾘｱ「…………………………。」
私「というか、私のことを悪くいうのはやめてくれないかしら？いつ私があなたのことを殴ったかしら？いつ私があなたに陰湿な嫌がらせをしたかしら？
………くだらない嘘やほらをたくさん使った話を家族に伝えるのはやめてくれる？」
ﾕﾘｱ「………ぱり………………ま………………だなぁ………」
私「は？なんて…？」
ﾕﾘｱ「やっぱり、邪魔だなぁ………」
私「？！」
ﾕﾘｱ「あーぁ…こんなことなら、もっと早く追い出しとくんだった。」
私「なにを、いっているの？」
ﾕﾘｱ「最初から気に食わなかったんですよ…私より先に愛されてるなんて許せない」
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SYEHERA(プロフ) - ありがとうございます！続き頑張って書いていきます(*^^*) (2020年1月19日 22時) (
レス) id: f380d1fbe2 (このIDを非表示/違反報告)
Rose - いえいえ、私こそ無理言ってすいません 一気に更新して下さり本当に有難う御座います(*^▽^*) 続き楽しみにしてます (2020年1月19日 19時) (レス) id: 0f77344160 (このIDを非表示/違反報告)
SYEHERA(プロフ) - いえいえ(^^)私もこの作品を読んで貰えて嬉しい限りです…応援ありがとうございます！ (2020年1月19日 0時) (レス) id: f380d1fbe2 (このIDを非表示/違反報告)
Rose - 更新本当に有難うございます これからも頑張ってください (2020年1月19日 0時) (レス) id: 0f77344160 (このIDを非表示/違反報告)
SYEHERA(プロフ) - それなら良かったです！更新出来るだけ毎日頑張ります！ (2020年1月12日 10時) (レス) id: f380d1fbe2 (このIDを非表示/違反報告)
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