記憶を思い出して、自責して、また。 ページ33
白ひげ海賊団side
一方その頃、真実を知った白ひげ海賊団では、
事実を知る者だけでコソコソと作戦を計画していた。
それは、ユリアの処分についてだ。
出来るだけ、事実を知ったとユリアに悟られないよう、態度は前と変わらないようにする。
それがかなり苦痛を感じる者もいたが、これよりもAの受けた傷の方が痛いと体に鞭打ち、演技を続けていた。
そんな中、自室で、ジッと考えている、大きな影があった。
それは、エドワード・ニューゲート。
Aを最初に引き込み、そして、自らの手でAを絶望に落とした張本人だ。
事実を知り、能力から覚めた今でもずっとジッと思い詰めている。
時折何かを探すように目が動き、探し物がないと分かると、また考え込む。
それを繰り返していた。
エドワードは思い出していた。
小さな、狂気と憤怒に支配されてしまった少女を。
あの少女を家族に引き入れた時、少女は、
『何故、お前らなんかと海賊をしなければならないんだ。私は信用などしないぞ。家族なんか、二度と作らない。』
少女には見合わない眼光の鋭さで、臆することなく白ひげを睨んだ。
彼は思った。この少女を、自分の娘にしたい。
もう一度、少女の心に家族の暖かさを知ってもらいたい。
その目に光を灯したい。
だから、
『グラララ…そうかぁなら、俺はお前のことをずっと信じてやる。……お前の前から絶対にいなくならねぇ……だから、俺の娘になれぇ…A!!』
そう、手を引いたのに、
結局、Aの前からいなくなるどころか、Aの事を信じる事もなく、冷たく、逆にアイツから家族と居場所を奪ってしまった。
彼女の、絶望した、あの顔が、忘れられない。
寝ても、覚めても、脳にこびりついて離れない。
あの紅色の瞳が、『裏切った』『どうして』『信じてたのに』『なんで』と、エドワードを責め立てているようで、申し訳なかった。
何を言われても、仕方がないと、彼女の責め立てる声に耳をすましていた。
時折、
『親父』と前の元気で無垢な彼女の声が聞こえてきて、
もしかしたら、これは夢で、彼女はこの船にいるのかもしれない。
そう思って、彼女の姿を探すが、見つからない。
そして、夢ではなく、実際に起こった事なのだと実感させられる。
そのたびに、彼女の絶望した顔を思い出し、自分のしたことを悔いる。
嗚呼、
本当に、すまない…A。
本当に、すまないっっ………
悔いても、遅い。
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SYEHERA(プロフ) - ありがとうございます！続き頑張って書いていきます(*^^*) (2020年1月19日 22時) (
レス) id: f380d1fbe2 (このIDを非表示/違反報告)
Rose - いえいえ、私こそ無理言ってすいません 一気に更新して下さり本当に有難う御座います(*^▽^*) 続き楽しみにしてます (2020年1月19日 19時) (レス) id: 0f77344160 (このIDを非表示/違反報告)
SYEHERA(プロフ) - いえいえ(^^)私もこの作品を読んで貰えて嬉しい限りです…応援ありがとうございます！ (2020年1月19日 0時) (レス) id: f380d1fbe2 (このIDを非表示/違反報告)
Rose - 更新本当に有難うございます これからも頑張ってください (2020年1月19日 0時) (レス) id: 0f77344160 (このIDを非表示/違反報告)
SYEHERA(プロフ) - それなら良かったです！更新出来るだけ毎日頑張ります！ (2020年1月12日 10時) (レス) id: f380d1fbe2 (このIDを非表示/違反報告)
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