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彼が漕ぐ自転車は出発した。
拓弥「 危ないから掴まれよ 」
「 うん! 」
彼の制服の裾をぎゅっと掴むと、前から罵声が聞こえる。
拓弥「 馬鹿平野。落ちても知らねえぞ 」
「 初めて名指しされた。私の名前知ってたんだ 」
拓弥「 流石に知ってるわ。
てか、名字で満足なの? 」
「 本当はやだ 」
拓弥「 あっそ 」
「 呼ばないんかい。
ねえ、拓弥くんってなんで私に構ってくれるの? 」
拓弥「 俺の勝手だろ 」
「 拓弥くん、そういうのって期待しちゃうんだよ 」
振るなら他の子みたいにさっさと振ればいいのに。
1週間も時間をくれるなんて。
拓弥「 てか、海と話してんじゃねえよ 」
「 小笠原くんは名前で呼んでくれたよ 」
拓弥「 うるせえよ 」
「 最き…、わっ 」
突然ブレーキがかかって、その衝撃で前にいる拓弥くんに思い切り抱きついてしまう。
拓弥「 ごめん。急に止まって 」
彼が顔で指した信号は赤く染まっていて。
さっきまで冷たい言葉で返してたのに、そういう時は優しく声をかける。
本当に、彼はずるい人。
拓弥「 手、そのままがいい 」
抱きついたままの私の手に、そっと手を重ねる。
拓弥くん、本当に私が拓弥くんのこと好きってわかってるのかな?
どうしてこんなにドキドキさせるの…?
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(大川 )あや(プロフ) - 初めまして!甘過ぎず、苦すぎない微妙な甘さがあって、ずっときゅんきゅんしてました!終わり方も綺麗な落ち方で凄く参考になりました! (2019年3月1日 13時) (レス) id: af94ab82c1 (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん(プロフ) - 最高ににやけました。読んでてほんとに幸せな気持ちでいっぱいでした!!今でもにやけが止まりませんw (2017年3月1日 18時) (レス) id: 212b190c3c (このIDを非表示/違反報告)
菱(プロフ) - 一週間だった!早いな笑寂しいですけど、幸せストーリーをありがとうございます! (2017年2月23日 1時) (レス) id: d91f510f78 (このIDを非表示/違反報告)
きーちゃん - 毎回見させてもらってます!鎖骨ちゃんさんめっちゃ小説書くの上手いです!とってもキュンキュンさせてもらってます!!これからも読ませてもらいます!頑張ってください!!あと!お体にお気おつけください! (2017年2月22日 20時) (レス) id: dd940f8b79 (このIDを非表示/違反報告)
りゅーちゃん(プロフ) - 鎖骨ちゃんさん» はやく治りますように!。 これからも読まさせていただきます(^人^) (2017年2月22日 12時) (携帯から) (レス) id: f2d9b8567a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鎖骨ちゃん | 作成日時:2017年2月13日 22時