#12 ページ12
近所でお祭りがある事を知ったわたしたちは、そこへ行く事にした。
そういえば、わたしの仕事が忙しい事もあるし、ソクミンもわたしに遠慮しているのか「どこかへ行きたい」なんて言わないから、デートらしい事を最近はしていなかった。
もちろん、学生時代はたくさんデートをしてきたけどね。
久しぶりのデートという事で、わたしは午前中は張り切ってとあるお店で浴衣を選んで買ってきた。
ひとりで着付けをするのは難しいため、店員さんに頼んでしてもらい、そのまま帰宅。
選んだ浴衣は、白を基調とした大きな花柄の物。
彼が喜んでくれるといいな、と思いながら選んだものだ。
きっと、この姿を見たら彼は驚いてくれるに違いないな、と彼の反応を予想していると無意識に笑みがこぼれる。
お昼ぐらいになると、「ただいま」と彼の声が聞こえた。
「ただ……っ！」
リビングに入って来るなり、ソクミンは驚いた顔をして手にしていたカバンを落とす。
そして、その表情のままわたしに近づいてくると、手を握った。
「え……待って……可愛すぎ！」
今、ソクミンはわたしを抱きしめたい衝動に駆られているのだろうけど、せっかく着てくれた浴衣の形を崩さないように、と手を握って堪らえているに違いない。
「可愛すぎてどうしよう？ Aちゃん、その格好で行くと男の人がみんなAちゃんの事を好きになっちゃうよぉ……」
わたしの手を握ったまま、「どうしよう〜」と自分の額にその手を当てる彼。
反応が可愛らしくて、また笑顔がこぼれる。
「でも、せっかくソクミナのために用意したんだよ？」
「それは嬉しい。だけど、本当に可愛くて仕方ないんだ」
何度も「可愛い」と言って褒めてくれるソクミン。
彼はいつも、正直に自分の気持ちを言ってくれる。
それは嬉しい事だけど、たまに照れてしまう。
自分の気持ちに正直なソクミンは、純粋すぎて可愛い。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1025人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
菜々子(プロフ) - ひなみさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけでうれしいです！沢山更新できるように頑張りますね♪ (2020年3月6日 11時) (
レス) id: 0d283c778c (このIDを非表示/違反報告)
ひなみ - 楽しみにしてたのでまた更新してくれて嬉しいです！これからも応援してます！ (2020年3月6日 2時) (レス) id: 37bceb1891 (このIDを非表示/違反報告)
菜々子(プロフ) - クランムさん» コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2020年3月4日 12時) (レス) id: 74e7fa000c (このIDを非表示/違反報告)
クランム - めっちゃ面白いです！無理しない程度に公式頑張って下さい！ (2020年3月4日 2時) (レス) id: 2746c53439 (このIDを非表示/違反報告)
菜々子(プロフ) - ソナさん» コメントありがとうございます！返信遅れてすみません…！頑張って更新します！ (2020年3月4日 1時) (レス) id: 74e7fa000c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：菜々子
| 作成日時：2019年8月31日 3時
