この学校、変なヤツしかいません。1

#8 優しい人 ページ8

「うちのジョンハンがごめんね？」



そう言いながら颯爽と現れたのは、濃い顔立ちをした長いまつ毛が特徴的なこれまたイケメンな男性。

彼を見て生徒会さん改め、ジョンハンさんが「スンチョラ！」と何故か彼を睨みつける。



「コイツが俺の焼きそばメロンパンを！」

「悪気があって買った訳じゃないと思うし、彼女は転入生だよ？」



勢いよくわたしの方へと振り向くジョンハンさん。

「コイツが？」という顔をしている。



「お前名前なんて言うの？」

「キム・Aです」

「Aか。お前の事覚えたからな！ 覚悟しろ！」

「よろしくお願いします」

「能天気だな！？！？」

「まあまあ……。詳しい話(・・・・)はまた今度ね。取り敢えずお騒がせしたよ。じゃあね」



スンチョルさんは申し訳なさそうに微笑むと、ジョンハンさんの首根っこを掴み、引きずりながら食堂を出て行った。

その間も、「許さないからな！」とジョンハンさんめちゃくちゃうるさかった。

2人がいなくなった瞬間、緊張感のある空気から和気あいあいとした和やかな雰囲気へと変わった。

みんな、彼らの事を恐れているのかな。

ジョンハンさんはうるさかったけど、スンチョルさんはすごくまともそうで優しかった。



「A、大丈夫か？」



心配してくれたのか、スニョンくんが心配した顔でやってきた。



「うん、大丈夫だよ」

「よかったー。そういえば、生徒会の事をまだ話してなかったよな！」



スニョンくんは生徒会の事を話してくれるらしく、自分たちのいる席に一緒に行くように促した。

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