この学校、変なヤツしかいません。1

#37 ？ ページ37

彼はぎこちない笑みを見せた後、急に苦しみ始める。

もうひとりの彼は、そんな彼を見て怯えていた。



「ごめんごめん！ 俺、今めちゃくちゃ不機嫌なんだよね！ 俺の機嫌を悪くさせるとこうなるよ。よく覚えていてね！」



苦しむ彼を解放させてあげると、彼は地面に転がって咳き込んでいた。

俺に歯向かうなんて、無能力者はやる事が愚かだなあ！

殺されないだけ、ありがたいと思ってほしいな！



「君たちが俺を不機嫌にさせなければ、考えてあげる」



なぁんにも考えてあげてないけど！

そんな事も知らず、ガキ共は必死に俺の前で跪いていた。

服従の力って強いな〜。

俺がここに帰ってきたのだって、彼女を服従させようとしている事だって、命がけなんだ。

下手したら俺の力を消されかねない。君たちのようにね。

だから君たちの力が必要なんだ。



「これから俺の盾として頑張ってね！」



君たちの能力が消えようが、死んでしまおうが、俺はどうだっていい。

いなくなったら次の駒を見つけるまでだよ。

代え駒はいくらでもある。

瀬渕高校の生徒……彼女のクラスメイトでもいい。

そっちであれば彼女のダメージも強いんだろうけど、いきなりそうするのは俺のやり方ではない。

瀬渕高校の欠点を利用できる時期は、きっとこの彼らなら理解しているはずだ。

失敗はないとは思うけど、もしそうなったら……。

どうしてやろうかな〜。

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