この学校、変なヤツしかいません。1

#4 わたしの超能力 ページ4

軽い自己紹介をし、うーちゃん先生が少しお話をした所で先生は教室から出て行った。

その瞬間。



「ヤンキーが入学してきた！！！」

「先生何考えてるの！！！ 問題児転入じゃん！！！！！」

「怖い！！ 悪霊退散！！！」

「誰が悪霊だ！！！！！」



酷い罵声を浴びせられ、耐えきれなくなったわたしはツッコミを入れざるを得なかった。

あまり関わろうとしないで大人しく学校生活を送ろうと思ったけど、たぶん絶対無理な気がしてきた。

わたしがツッコミをかました所で、「え、何？」みたいな目で見てくるな！！

慌ててすました顔してしまった。



「おはよう転校生ちゃん！」



廊下の窓から上半身を乗り出すのは、1年生だと言うイ・チャンくん。

どうやら、わたしの転入を聞きつけたらしく、見に来たとの事だった。

「ところで」とどこか期待した眼差しで彼は、話を切り出す。



「君の能力は？」

「お前を黙らせる能力」

「……！？」

「すげえ！！ チャナを黙らせたぞ！？」

「ちげーよ！ 彼女に引いて黙ってしまったイ・チャンだよ！！」



その通りだよ、イ・ジフンくん。

わたしは盛大にボケをかましたつもりなのに、クォン・スニョンくんは真に受けてしまった……。

そして、目の前に居るチャンくんは驚いているのはもちろん、ドン引きっていう顔をしている。



「た、確かにすごいや……。僕、黙っちゃった〜アハハハッハハ！」



チャンくんは多分、すごく優しい人なんだと思う。

作り笑いをしてフォローしてくれたんだから。

なんか、ごめんね。と心の中で謝った。

#5 予想外な親睦の深め方→←#3 うーちゃん先生

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す