この学校、変なヤツしかいません。1

#12 最強の超能力 ページ12

教室に行くと、やはり掲示板を見たみんなはその事で盛り上がっていた。



「突然能力が使えなくなるって怖い話だよね……」



不安そうな顔をするジュンフィくん。



「確かに。今まで持っていた能力が突然消えてしまったなんて聞いた事がないよ」



戸惑った顔をするミンギュくん。

みんな話に集中しているみたいで、わたしが来た事に気づいていないみたいだ。

気づかれないようにそっと自分の机に行くと、ようやくみんなが気づいてくれたらしく、挨拶を交わす。

そして、例の退学処分になった2人の話をしてくれた。

みんな、能力者が突然無能力者になり、それは伝染するように自分たちにも影響があるんじゃないか、と不安に思っているらしい。

自分たちのこれからの人生に大きく影響するのだから、もちろん心配するよね。

「思い出した！」と突然声をあげるスニョンくん。



「無効の力(・・・・)だよ！ それを持った人が現れたんだ」



「無効の力(・・・・)？」と不思議な顔をする一同。

「教えてやるよ〜」と何故か得意げな顔になる彼。



「無効の力(・・・・)って言うのは、読んで字のごとく、相手の能力を無効化するんだ。俺の場合、稲妻を生ませてその能力を持った人に当てるとする。当然、その人は無効の力を持っているのだから、かすり傷もつかないって訳さ！」

「それはあくまでも、その能力を持った人間が相手の能力の影響を受けないと言うだけで、相手は能力を保持したままなのか？」



質問したのはジフンくんだった。

「と、思うじゃん？」と文字では表せないくらい腹立つ表情をするスニョンくん。



「無効の力の恐ろしい所は、相手の能力を無かった事にする。つまり、今回の事件の2人のように能力を消失させてしまうんだ！」



どうだァ！ と言った顔をするスニョンくん。

非常に腹立たしく感じているのだけど、そこは黙っている。

まとめると、最強の超能力である無効の力を持った人間が退学処分になった2人の能力を消した可能性があるって事なのね。

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