#20 ページ20
ああ……思い出した。シュガがわたしと同じくハッキング関係に強かったんだっけ……。
わたしより技術力は劣るけど、初歩中の初歩である鍵を解除するのは朝飯前だ。
そして、ジンはわたしの腰に銃口を押し付けている。
「ねえ、ソテイラ」
耳元で彼の声が聞こえる。ぞわ、と背筋が凍る。
「あの子は逃げた。だけど、あの出血量じゃすぐに死ぬ」
「そう……。だから、わたしを殺すのね……？」
「殺さない。死ぬまで僕たちの元で働くんだ。君には何十億……何兆も価値がある。簡単に手離す訳にはいかないんだ」
「ふふっ。そうなんだ……」
この状況にも関わらず、何故か笑みが込み上がってくる。
弟は死ぬかもしれない。仮にコイツらに捕まっても、彼は死ぬ。そして、わたしは死ぬまで働かされるか……。
「……お前が死ねっ！」
手にしていたパソコンを、彼の額に叩きつけた。
彼が怯んだ拍子に、銃が床に転がった。
それを拾い上げると、部屋を飛び出す。
死んでたまるか！ 弟にまだ会えてないんだ。
どんな形であれ、わたしは約束したんだ。
『姉ちゃん……会いたいよ……』
『うん。……絶対に助ける』
こんな事になってごめんね。グァナ。
まだ君に謝ってない。会って謝らないといけないんだ。
頼みの綱であるパソコンは、壊しちゃったけどスマホがあるなら大丈夫。
見覚えのある扉の前にやってきた。
弟が出て行った扉だ……。道標になっているように、血の跡が外に続いている。
「待ってて……」
扉を引いた時だった。
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菜々子(プロフ) - 蜜柑さん» コメントありがとうございます！！更新頑張ります！！ (2020年8月9日 21時) (
レス) id: 276cf1906f (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - わー、このお話ドタイプです、、、続き楽しみにしております！ (2020年8月9日 21時) (レス) id: fc1cb3405c (このIDを非表示/違反報告)
菜々子(プロフ) - yuiyui160120さん» コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2020年8月9日 15時) (レス) id: 276cf1906f (このIDを非表示/違反報告)
yuiyui160120(プロフ) - とても面白くて続きが気になります！更新楽しみにしています！ (2020年8月9日 15時) (レス) id: e8590fba58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜々子
| 作成日時：2020年8月7日 17時
