#18 ページ18
「ジェイ！」彼の名前を叫びながら入ってきたヴァンテ。何やら焦った顔してる。
「お前は、
「了解！」
ベイビージェイが部屋から飛び出して行く。
「……グァナ？」
コイツらが監 禁している相手といえば、我が弟！
弟が逃げ出したって言うの！？
状況が読み込めないわたしは、混乱していた。
入ってくる情報が多すぎる。普段これ以上の情報を見ているクセに、こんな時に限って使えない脳みそだ。
ヴァンテはわたしの手を掴んだ。
「行こう。ソテイラちゃん！」
「どこに……」
「逃げるんだよ！」
わたしの態度が気に食わなかったらしく、彼はイライラした様子でわたしを背で抱えた。
「おろせ！」と大暴れすると、急に背後から注射器の針で刺されたような痛みが走った。
かと思うと、意識を失った。
「ヒュー。やるじゃん、ジン兄さん！」
ふと目を覚ますと、まだ彼の背に抱えられていた。
誰かと一緒らしい。わたしは頭の上から上着を被せられているから、ここがどこなのかどういった状況になっているのか分からない。
「まさかSEVENTEENに見つかった？」
ヴァンテの声だ。《SEVENTEEN》って……？
「仕方ない。施設を爆破しよう」
これ、ジンの声……？ 爆破……？
「グァナ……！」
まだ中にスングァンがいる！
気を失っていたせいで頭がぼーっとしてたけど、だんだん正気に戻った。
爆破は、証拠隠滅のためだろう。そうはさせない。
「うわっ！ ソテイラちゃん！？」
不意を突かれて暴れたから、容易に彼の背から降りる事ができた。
まだ施設の中にいたらしい。わたしがいた部屋しか知らないけど、とりあえずスングァンを助けに行かなきゃ……！
彼らが追いかけてくるから、周囲に置かれていた棚を倒して進行を妨げる。
最悪、無駄にスタミナ減らしちゃった。
「ソテイラちゃん！ 今戻ってこないとお仕置きされちゃうよー！」
彼の隣にいるジンに、でしょ？
アイツ、綺麗な顔をしてやる事エゲツないからね。
「そんなの……分かってるよ……」
それでも、今はアイツらから逃げなきゃいけない。
アイツらはこの施設の全てを知っているだろうから、わたしがどこに逃げようと構わないのだろう。
どうせわたしはアイツらの手の中。
でも、抗ってやる。
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菜々子(プロフ) - 蜜柑さん» コメントありがとうございます！！更新頑張ります！！ (2020年8月9日 21時) (
レス) id: 276cf1906f (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - わー、このお話ドタイプです、、、続き楽しみにしております！ (2020年8月9日 21時) (レス) id: fc1cb3405c (このIDを非表示/違反報告)
菜々子(プロフ) - yuiyui160120さん» コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2020年8月9日 15時) (レス) id: 276cf1906f (このIDを非表示/違反報告)
yuiyui160120(プロフ) - とても面白くて続きが気になります！更新楽しみにしています！ (2020年8月9日 15時) (レス) id: e8590fba58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜々子
| 作成日時：2020年8月7日 17時
