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大家さんは部屋へ入れてくれた。
どうやら一人暮らしのようだけど、床には物が落ちてなくて綺麗に整頓された清潔感のある部屋だ。
そして、テーブルに机を挟む形でわたしたちは顔を合わせた。
その間も、わたしはすごく緊張していて変な汗をかいていた。
まさか、このタイミングでお母さんと思われる人物に会えるなんて思ってもみなかったから。
しかも、意外と近くにいたなんて。
「……これ、あなたが産まれた時の」
大家さんは3枚の写真を、わたしに見せてくれた。
産まれたばかりのわたしと、大家さんが一緒に写っているものだった。
大切に持っていたらしい。
「……さっきの質問なんだけど、あなたを捨てた……のは、仕方ない事だったの。……ごめんなさい」
「仕方ない事？」
「あなたが産まれる前、あなたのお父さんになる人からわたしは暴力を受けていたの。あなたを守るためにあの施設に預けた。ナナ先生はいい先生だと評判だったから、あそこになら……と思って」
大家さんは涙ぐみながらそう言う。
そんな事を言われたら、わたしは何も言えなかった。
わたしを守るためにわたしを施設に預け、離婚したら迎えに来るつもりだったらしい。
だけど、月日は流れ過ぎていてわたしの幸せを願い、自分ではない両親の元で暮らすほうがいいと思い、迎えに行けなかった、と。
気づけば、わたしは涙を流していた。
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菜々子(プロフ) - HATUHANEさん» コメントありがとうございます！頑張ります^_^ (2019年3月3日 12時) (
レス) id: 0d48043c3b (このIDを非表示/違反報告)
HATUHANE(プロフ) - 言い表せないけどとっても好きです！無理しない程度で更新頑張って下さい!! (2019年3月2日 23時) (レス) id: 129bb8ce99 (このIDを非表示/違反報告)
菜々子(プロフ) - 、さん» コメントありがとうございます！引き続きご愛読いただけると幸いです。 (2019年1月26日 13時) (レス) id: 0d48043c3b (このIDを非表示/違反報告)
、 - 大家さんが優しかったという事実に「大家さん……！」ってなりました() (2019年1月26日 12時) (レス) id: 82db07c5de (このIDを非表示/違反報告)
菜々子(プロフ) - ゆゆゆさん» お褒めの言葉、ありがとうございます(･･;) (2018年10月15日 18時) (レス) id: eb460ee187 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜々子
| 作成日時：2018年10月8日 10時
