クズは一途でもお断り［MINGYU］ (ページ45)

今日:168 hit、昨日:328 hit、合計:204,381 hit

45 ページ45

.

A「おはようございます、早いですね…」
WN「おはよう、俺先に会社行くから鍵閉めて来て」
A「あ、はい」
WN「じゃ、また後で」

月曜日、いつも通りの時間に目を覚ますとウォヌ先輩は先に会社に行ってしまった。
私も準備しなきゃ…
顔を洗って着替えをして。
身支度を済ませてウォヌ先輩から預かった鍵を持って家を出た。

「「おはようございます」」

私がオフィスに入るのと同時に入ってきた人がいた。
驚いて声が聞こえた方を振り返ると、そこにいたのはミンギュだった。
向こうも驚いているようで、自然と見つめ合う。
近くにいた社員に「はは、本当に仲がいいな」「タイミングがバッチリだ笑」と揶揄われてハッとする。
何も知らないくせに。
……私もミョンホに言われるまで知らなかったけど。

MH「おはようA、ミンギュ。入り口で何してるの？」
A「…別に何も」

何もなかったように、ミンギュより先に目を逸らして自分のデスクに向かう。
そして隣の席のウォヌ先輩に家の鍵を渡した。

A「ちゃんと鍵閉めて来ました」
WN「ご苦労さん。早く仲直りしろよ？別にいつまででもいてくれていいけどさ」
A「頑張ります……あ、そうだ。例の出版社の件なんですけど」

この時自分から目を逸らして完全にタイミングを逃した私は、自分からミンギュに話しかけることはできなかった。