クズは一途でもお断り［MINGYU］ (ページ44)

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MG side

ウォヌヒョンがAを連れ去ってから、俺はしばらく動けずにいた。
目の前に置かれた派手な名刺を見つめる。
なんだよ、これ。
こんな名刺に覚えはない。
誰がこんなもの……

DN「あれ、ヒョンだけですか？ヌナたちは？」
MG「チャニ、」
DN「せっかくコーヒー淹れたのに〜」
MG「ごめんね…」
DN「なにがあったんですか？」

さっきのことを話す。
Aは俺のことを好き" だった "って言った。
過去形。今はもう好きじゃないってことなんだ……

DN「この名刺は？」
MG「俺も知らないんだよ、見覚えがなくて」
DN「でも原因はこれにあるんですよね？ヒョン、こういうお店に行ったんじゃないんですか？」
MG「行ったけど……接待だよ、仕方なかったんだ」
DN「その時にもらったんじゃ？」
MG「自分からもらうわけないでしょ、俺にはAがいるのに」
DN「あー…クズをやめるってヌナに言ったんでしたっけ？そんな宣言されてからこんな名刺見たら、そりゃ怒りますね」

正論を言われてぐうの音も出ない。
この名刺のことを知らないとはいえ、完全に俺が悪いよね…

DN「でも勘違いだし、正直に話せばヌナはきっとわかってくれますよ」
MG「そうかな」
DN「まあ、もし誤解が解けなかったらヒョンは相当タチの悪いクズに認定されますけど」
MG「……チャニってすごくはっきり言うよね」

チャニにコーヒー代を払って店を出る。
Aがいつ帰ってきてもいいように、家でご飯を作って帰りを待っていたけど、Aは宣言通りしばらく帰ってこなかった。