クズは一途でもお断り［MINGYU］ (ページ36)

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考え事が迷宮入りしたからなのか、それとも単にタイミングの問題なのか、週末の業務は山積みだった。
来週末までだと思っていた企画書の提出が来週頭までだったし、それ以外にも今週中に片付けておきたい報告書の作成やアンケート結果の集計がまだ終わっていなくて、今日は華の金曜日なのに残業になりそうだ。

WN「俺は先に帰るけど…」
A「はい！必ず今日中に終わらせますので！」
WN「うーん……まあ頑張って」
MH「手伝ってあげたい気持ちでいっぱいだけど、今夜は予定があるから…」
A「あー気にしないで！大丈夫！」

気付けばオフィスに残っているのは私だけになっていた。
仕事を終えられなかった私が悪いんだけど…
きっと考え事なんかしてたからだな。
私は頭の中にあったモヤモヤを一旦消し去り、仕事だけに集中した。
企画書の締め切りが来週頭だって、昨日のうちに気が付いてたら残業せずに済んだのに…
仕事を後回しにした昨日の自分を恨んで、ただひたすらにパソコンに向かった。
そして午後11時を過ぎた頃、やっと仕事が終わって家に帰り着いた。

A「ただいまぁ…」

……あれ？
この時間ならすぐにミンギュが玄関に来て「おかえり」と言ってくれるのに、いくら待っても返事がない。
まさかミンギュも残業？
いや、間違いなく私が最後だった。
私の他に誰か残っていたなら気付いたはず。
返事がないということは、寝てる？
私はなんだか不安になって、ミンギュの部屋へ向かった。

A「ミンギュや、寝てるの？」

ドアを開けても誰もいない。
リビングへ行っても、お風呂へ行っても、トイレへ行っても、真っ暗なだけで誰もいない。

家のどこにも、ミンギュはいなかった。

とりあえず簡単なもので夕食を済ませて、お風呂に入り、リビングで過ごした。
ミンギュが帰るのを待っていたけど、残業で疲れた私は睡魔に負けて、そのままリビングのソファで寝落ちしてしまった。