クズは一途でもお断り［MINGYU］ (ページ33)

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クズお断り宣言をしてから、ミンギュはあからさまにシュンとしている。
飼い主に怒られた犬みたいな。
実際、ミンギュは私に怒られたわけだけど。
あーあ、ミンギュがクズじゃなかったらよかったのに。
ま、そんなの何年も前からわかってたことだし。
これに関しては諦めが悪い私も悪い。
買い物を終えて袋詰めしている時、ウォヌ先輩にちょっと、と手招きされる。

A「なんですか？」
WN「あんまりミンギュに強く当たってやるなよ？ミンギュが機嫌悪くなって大変なのは周りなんだから」
A「なんで私があいつのご機嫌取りしなきゃいけないんですか、どう考えても自分勝手なミンギュが悪いでしょ」
WN「はぁ…お前ら2人とも不器用で頑固すぎる」

前にミョンホに言われたのと同じようなことを言い放ったウォヌ先輩は先に帰って行った。
ウォヌ先輩が言いたいことももちろんわかる。
この間だってスグァナが私に直談判してくるくらい、ミンギュは仕事に支障をきたしていた。
正直知ったこっちゃないけれど、私が原因で損ねた機嫌は、私でしか治せないことは知っている。
だとしても私には非がないと言い切れるから、余計に知らんぷりしたくなるんだ。

A「私たちも帰ろう」
MG「……A」
A「うん？」

突然ミンギュに名前を呼ばれて振り返る。
そこにはさっきと打って変わって神妙な面持ちのミンギュがいて。
なんだろうかと不思議に思いながらミンギュを見る。

MG「言わないでおこうって思ってたんだけど、他の人に取られるのは嫌だから先に言っとくね」
A「？」
MG「A、俺クズでいるのやめるから」
A「え？」
MG「クズみたいなことは一切やめる。Aが嫌がるようなことも全部やめるから、俺のこと待っててほしい」

" クズでいるのをやめる "。
私にとってその言葉は唐突で。
私に向かって宣言した、クズな友人の隣で長年生活してきた私には、その言葉の意味を簡単には理解できなかった。