20 - MH ページ20
MH side
MH「はぁ…2人とも本当に不器用で意地っ張り…」
A「私は何もしてないよ、ミンギュが急に、」
MH「Aが打ち上げで飲みすぎたのも悪いでしょ？」
A「うぅ…」
MH「気持ちを知ってるから怒るのもわかるけどさ…」
A「ほら！どう考えてもあんなことするミンギュの方が悪いでしょ！」
「俺が何？」
声が聞こえた方を振り返ると、そこに立っていたのはまさに今話題にしていた張本人ミンギュ。
ていうか、僕が『気持ちを知ってる』って言ったのはAだけじゃなくてミンギュの、って意味もあったんだけど、Aはわかんないだろうな…
ミンギュは手前にいたAの隣ではなく、わざわざ奥にいる僕の隣に座る。
はぁ、そういうとこだよ…
MH「ミンギュ、自分が悪いってこと自覚してるんでしょ？ちゃんと仲直りしなよ」
MG「いや、Aが悪いから」
A「は？なんであんたが被害者ヅラしてんのよ、意味わかんないんだけど！」
MG「被害者ヅラなんかしてませんけど？」
A「ならあのキスはなんだったの？説明して」
MG「……Aがやらせたようなものでしょ」
A「は？じゃあなんなの、私が謝れば家に帰ってくるの？」
MG「えっ」
A「「え」って何よ、どうせ自分が納得するまで帰ってこないつもりなんでしょ、この脳筋」
Aの言葉を聞いて固まるミンギュ。
なんでそんな言い方するの…
AもAだよ、素直に寂しいって言えば済むのに。
まあさっきのはそういう意味なんだろうけど。
多分ミンギュ本人もAが言ってることがどういうことなのか気付いて固まってるんだろうな。
けど、ここは僕の出番。
MH「Aはミンギュに帰ってきて欲しいの？」
A「当たり前じゃん、何日も帰ってこないなんて普通に心配だし」
MG「え」
A「だから、さっきから「え」ってなんなの、私そんなに薄情じゃないんだけど」
MH「いや、そういうわけじゃないと思うけど…まあいいや。どうするのミンギュ」
MG「……Aがそこまで言うなら、帰ってあげなくもない」
A「なんであんたが上から目線なのよバカ！」
また言い合いを始める2人。
どっちもほんとに素直じゃない。
でもまあ、ミンギュは帰るだろうし、ひとまず一件落着か。
まったく、僕の同期は世話が焼けるなあ。
僕は2人に届かない大きさで呟いた。
MH「はぁ…早くくっつけばいいのに」
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作者名：ｻｸｻｸﾊﾟﾝﾀﾞ | 作成日時：2024年3月6日 18時
