白昼夢は闇を見せない (ページ10)

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#10ジョンハンページ10

その間も、ソラは俺たちの行くところには必ずついてくるし、たまにいなくなったかと思えば次の現場にいることもあった。

多分、テレビ局がシャドウにとっては格好の餌場なのだろう。

だから、彼女が倒して回っているとか……多分そう。

ちなみにシャドウの存在は俺だけ知っている。(他人に話すと被害が広がるらしい)

でもたまに。

「君、事務所どこ？俺の事務所においでよ、すぐデビューさせてあげる」

美しい彼女は人の目を引いてしまうので、よくどこかしらの事務所にスカウトの声をかけられていた。

その度に彼女は「護衛してますので」と冷たく断るのだった。

それだけならともかく、アイドルからも口説かれるものだから彼女の周りには常に誰かがいることが当たり前になっている。

それじゃあ仕事にならないだろう、と俺は黒マスクを買って渡した。

「そこままじゃ仕事にならないでしょ」

気を利かせてやったつもりだったが、彼女はそれを拒否して懐からサングラスを取り出すと、それをかけた。

確かにボディーガードらしいけど、明らかに不審者だし返って芸能人ですっていう雰囲気をまとった気がする……。

もういいや、どうやっても彼女のオーラは隠せ無さそうだ。

「なんて人を護衛にしたんだ、ジョシュアめ……」