#8ジョンハン ページ8
シャドウとは。
美しい人間のみを食糧としている、影のような存在。
数年前ほどからシャドウは、“アイドル”に属する人間を食糧の対象とし、残酷にも命を奪い続けている。
シャドウの特徴として、コイツらはひとりで行動しているアイドルのみを狙い、無事獲物にありつけると側で待機している仲間たちとその体を分け合うのだそう。
そして、コイツらの特性として……シャドウを見た者を死ぬまで追いかけるということだ。(これはアイドルに属しているしていない関係なし)
俺は彼女……ソラに助けられたことにより、命が助かったのだけど、代わりに一生シャドウに追いかけ回されることが決まってしまった。
「なるほど。俺はそのシャドウに狙われていたんですね」
「ああ。でも安心して!」
ジョシュアさんは笑顔でそう言うと、ソラの肩を叩いた。
「今日から君を、ジョンハンくんの護衛係に任命する!」
「え!?」と驚くソラと俺。
「ソラが女の子だからって舐めたらダメだよ? 彼女はうちの部隊でも1番強い子だからね。大人の男に囲まれてもひとりで戦えるくらいだしね」
「つまり、俺のボディーガードってことですか?」
「そ! 事務所には今手配したから」
ジョシュアさんはスマホを素早く操作すると、その画面を見せた。
《ソラをSEVENTEENの護衛係に任命することを承認する。》と、社長の署名入りのファイルが表示されていたのだ。
「手際良すぎじゃないですか?」
「僕らは色んなとこに精通してるからねえ。んじゃ、明日からソラ、ちゃんと仕事するんだよ」
「……分かりました」
渋々、といった感じでソラは返事した。
こうして俺は、不思議な少女と共にすることになったのだ。
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作者名:菜々子 | 作成日時:2022年11月22日 19時