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#34ジョシュア ページ34
数日前。
「最近、ジョンハンさん匂うんですよね」
仕事後の軽い会議後、ふとAがそう言った。
「臭いの？」とジュンが尋ねる。
「うん。憎たらしい匂いがする」
「なるほど。シャドウの匂いが濃いんだね」
「そう。多分、強力なヤツが近くにいるよ」
彼女は不思議な能力がある。
シャドウを匂いだけで見つけることができるのだ。
その証拠に、アイドルを襲う前の隠れているシャドウを見つけ、事前に討伐していることが多い。
それほど、彼女はシャドウに対する執着があるということだ。
「最近は人間に憑いているシャドウがいるからね。身近にいてもおかしくない」
そう言うと、Aは深く息を吐いた。
「今まで嗅いだことない匂い……。大物な気がします」
「いよいよボスのお出ましってことかな？」
「大元を絶てばシャドウは生まれないはずです。……でも」
「ん？」
「実はジョンハンさんと喧嘩してしまって……」
Aはジョンハンくんと何があったのか、簡潔に話してくれた。
なるほどね。君がジョンハンくんの実の妹ってことがバレてしまったのか。
それで、近くに居づらいと。
「僕が変わってあげてもいいけど……BTSの護衛頼まれちゃったんだよねー」
とジュンが少し残念そうに言う。
BTSは世界的に有名なアイドルグループで、シャドウが寄り付きやすい。
その分、護衛の数も増やさなければならない。(既にエイトとバーノンが担当している)
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作者名：菜々子
| 作成日時：2022年11月22日 19時
