白昼夢は闇を見せない (ページ28)

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#28ジョンハンページ28

「姉さん。こんなところにいたんですね」と聞き覚えのない声が聞こえたかと思うと、空洞の入り口から顔を出した堀の深い美男子だった。

「バーノン。別件じゃなかったの？」

ソラは彼をバーノンと呼び、立ち上がった。

バーノンさんは島には上陸していないだけで、ヘリで島の見張りをしていたそうだ。

そして、ジョシュアさんの命令で俺たちを探してくれていた、と。

「お怪我はありませんか？」

「2人とも平気」

「何故濡れているのです？」

「……海に飛び込んだの」

「姉さんが？泳げないのに」

「俺のために飛び込んでくれたんだ」

と、俺は彼女のフォローをする。

「そうですか。とにかく、2人が無事でよかったです。ジャージでよければ着替えがあります。新品の下着もありますのでお使いであればヘリの中で着替えてください」

彼女を先に着替えさせようとしたが、「火の始末をします」といい、譲ってくれた。

お言葉に甘え、ヘリの中で新品の下着とジャージに着替える。

その時、ふと座席の下に光る何かが落ちていることに気づいた。

気づかずに落としてしまったかな、と思いながらそれを拾い上げようとしたとき。

慣れた感触が指に触れる。

「え……なんで……」

俺が拾い上げたのは、妹のブレスレットだった。