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宿舎の近くまで送ってもらうと、ヒョンウォンさんたちは自分たちの宿舎へと行った。
歩いて向かおうとすると、2人組の女の子がわたしに駆け寄ってきた。
「あの……SEVENTEENのAさんですよね？」
黒髪のボブの子がそう尋ねたので、わたしは恐る恐る頷いた。
わたしの事を確認すると、茶髪の三つ編みの子と一緒に喜んでいる。
ファンの子みたい。
2人がお揃いで背負っている桃色のリュックには、それぞれ推しているメンバーのバッチがついていた。
しばらくファンの方々の前から姿を消していたわたしは、いざ、彼女たちを目の前にすると、申し訳なさと罪悪感でいっぱいになり、今すぐこの場から逃げ出したくなる。
だけど、もう逃げちゃダメだ。
この子たちから、どんなに批判を受けても、悪口を言われても、受け止めないと。
そして、ボブの子がリュックから分厚いノートをわたしに差し出す。
「サセン(私生活ファン)のように、宿舎近くに出待ちしてごめんなさい。だけど、どうしてもこれだけは渡したかったんです……！」
表紙を見ると、可愛いイラストとともに《Aちゃんへ》と書かれていた。
彼女が言うには、韓国や海外にいるわたしのファンたちから貰ったメッセージをこのノートにまとめているらしい。
時間が無いと思って全てを書ききれなかったから、良かったらこのサイトも見て、とわたしのために設立したと言うわたし宛にメッセージを送れるサイトのURLもくれた。
受け取ったノートはとても重かった。
こんなにも、わたしの事を待ってくれているファンがいたんだ……。
「ありがとう……」
わたしは彼女たちを抱きしめる。
泣きそうになっている事を悟られないように、顔に力を入れて必死にこらえる。
彼女たちは、わたしを受け止めてくれた。
「わたしたち、Aちゃんが帰ってくる日をずっと待ってます！」
三つ編みの子がそう言う。
「Aちゃんが辛くないように、笑顔でいてくれるように、わたしたちは精一杯応援します！」
ボブの子がそう言う。
わたしは何度も、彼女たちにお礼を言った。
「ありがとう。ありがとう……。絶対に、戻って来るからね……」
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菜々子(プロフ) - (名前)Jさん» コメントありがとうございます！嬉しいです！頑張ります♪ (2020年2月26日 16時) (
レス) id: 0d283c778c (このIDを非表示/違反報告)
(名前)J(プロフ) - 本当に面白いです！！＾＾これからの更新を楽しみにしています！！ (2020年2月26日 14時) (レス) id: f874e9c477 (このIDを非表示/違反報告)
菜々子(プロフ) - すのさん» コメントありがとうございます！そんな事を言っていただけて嬉しいです♪更新頑張ります！ (2020年2月24日 13時) (レス) id: 0d283c778c (このIDを非表示/違反報告)
すの(プロフ) - 好きすぎて何回も読み返してます...！！話の中に感情移入しやすく読み返したいそんな気持ちになる素晴らしいお話です！！これからも楽しみにしてます！無理をされない程度で頑張って下さい！応援してます！ (2020年2月24日 10時) (レス) id: c28969ffcd (このIDを非表示/違反報告)
菜々子(プロフ) - ありがとうございます(^^) (2020年2月23日 18時) (レス) id: 74e7fa000c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜々子
| 作成日時：2020年2月18日 22時
