#37 ページ37
「Aちゃんの気持ちは、痛い程に理解できるわ。だけど、前を向かなきゃいけない事ってあると思うの。ユジの一番の供養は、あなたたちが笑顔でステージを駆け回る事だと思うよ」
ジユンさん。あなたは強い人ですね……。
ユジは母子家庭だったから、母親であるジユンさんはたったひとりの家族を亡くして、すごく寂しかっただろうし、俺たち以上に辛くて苦しかっただろうに。
そんな事を言えるなんて……。
ユジは、ジユンさんのすごく優しい所を引き継いでいたんだな。
俺は気になっていた事を、ジユンさんに尋ねた。
「ユジが悲しい事になってしまった時……ジユンさんは、俺たちを恨みましたか？」
「ううん。わたしと同じように、悲しんでいるんだろうな、って思ったよ。優しい子たちばかりだから、自分を責めてるかもしれないとも思ったわ……」
彼女は俺と別れる最後まで、とても優しかった。
きっと、自分も辛いはずなのに、俺たちの事を考えてくれていた……。
「これからも、健康に気を付けて頑張ってね。応援してるわ」
「じゃあね」と彼女は小さな笑顔で手を振った。
俺は彼女が見えなくなるまで、深く頭を下げ続けた。
それから病室に戻ると、Aとヒョンウォン兄さんが話していた。
心なしか、彼女の表情は少し晴れた顔になっていたし、兄さんの表情も少し明るくなった。
自分自身の中に閉じ込めていた気がかりな事が、少し軽くなったのかもしれない。
「2週間くらいのリハビリで復帰できるみたいって」
彼女がそう言う。
「意外と早いんだな。良かった」
「うん。わたしのために、動いてくれてありがとう。ヒョンウォンさんもそうだよ」
Aはぎこちなかったが、笑みを見せてくれた。
俺たちは笑顔で大きく頷いた。
兄さんと一緒に、俺は一足先にソウルに戻る事にした。
彼女は必ず戻って来るから、と約束をした。
ひとりにする事はとても不安だったが、毎日絶対連絡をする事を条件に、彼女は俺たちをソウルへと帰した。
その道中、兄さんはこんな事を言った。
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菜々子(プロフ) - (名前)Jさん» コメントありがとうございます！嬉しいです！頑張ります♪ (2020年2月26日 16時) (
レス) id: 0d283c778c (このIDを非表示/違反報告)
(名前)J(プロフ) - 本当に面白いです！！＾＾これからの更新を楽しみにしています！！ (2020年2月26日 14時) (レス) id: f874e9c477 (このIDを非表示/違反報告)
菜々子(プロフ) - すのさん» コメントありがとうございます！そんな事を言っていただけて嬉しいです♪更新頑張ります！ (2020年2月24日 13時) (レス) id: 0d283c778c (このIDを非表示/違反報告)
すの(プロフ) - 好きすぎて何回も読み返してます...！！話の中に感情移入しやすく読み返したいそんな気持ちになる素晴らしいお話です！！これからも楽しみにしてます！無理をされない程度で頑張って下さい！応援してます！ (2020年2月24日 10時) (レス) id: c28969ffcd (このIDを非表示/違反報告)
菜々子(プロフ) - ありがとうございます(^^) (2020年2月23日 18時) (レス) id: 74e7fa000c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜々子
| 作成日時：2020年2月18日 22時
