#26 ページ26
タクシーで駅に向かい、駅から広州行きの電車に乗る。
2時間程で広州に着くと、ヒョンウォン兄さんに連絡をした。
待っていてほしい、との事だったので駅の待合室で待っていると、彼がやってきた。
しかし、俺は久しぶりに会う彼の顔を見て驚愕してしまう。
「ヒョンウォナ兄さん……！」
彼の綺麗な顔が、酷くやつれているように見える。
涙を流したせいなのか目蓋が腫れていたし、眠れていないのか彼の大きな目の下にはクマができていた。
今にも倒れそうな程、おぼつかない足取りに、俺は彼に駆け寄って思わず体を支えてしまう。
「だ、大丈夫……？」
「Aちゃんが……」
彼は細い声で言った。
「自 殺しようとしてたんだ……」
Aちゃんが自ら命を絶った時、偶然にも彼女の自宅で放火が起こったんだ。
それが起こった時、消防隊の方が気を失っている彼女を見つけたらしい。
倒れていたから煙を吸ったのかと思ったんだけど、火元だった1階の裏口から2階の彼女の自室まであまり煙が回っていなかった。
だから、おかしいと思った隊員の方が部屋を調べると、睡眠薬を使った形跡があったから、放火が起こる前に気を失ったみたい、と言っていたんだ。
彼女の両親は、海外出張が多いからその時も不在でさ……。
もし放火が無かったら、彼女は誰にも知られないまま息を引き取っていたかもしれない。
不幸中の幸い、って言葉はおかしんだけど……偶然が重なって、彼女は奇跡的に救われたんだ。
病院に向かう道中、彼は俺にそう教えてくれ、深いショックを受けた。
そこまで、彼女が追い詰められているとは思わなかった。
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菜々子(プロフ) - (名前)Jさん» コメントありがとうございます！嬉しいです！頑張ります♪ (2020年2月26日 16時) (
レス) id: 0d283c778c (このIDを非表示/違反報告)
(名前)J(プロフ) - 本当に面白いです！！＾＾これからの更新を楽しみにしています！！ (2020年2月26日 14時) (レス) id: f874e9c477 (このIDを非表示/違反報告)
菜々子(プロフ) - すのさん» コメントありがとうございます！そんな事を言っていただけて嬉しいです♪更新頑張ります！ (2020年2月24日 13時) (レス) id: 0d283c778c (このIDを非表示/違反報告)
すの(プロフ) - 好きすぎて何回も読み返してます...！！話の中に感情移入しやすく読み返したいそんな気持ちになる素晴らしいお話です！！これからも楽しみにしてます！無理をされない程度で頑張って下さい！応援してます！ (2020年2月24日 10時) (レス) id: c28969ffcd (このIDを非表示/違反報告)
菜々子(プロフ) - ありがとうございます(^^) (2020年2月23日 18時) (レス) id: 74e7fa000c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜々子
| 作成日時：2020年2月18日 22時
