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毎日練習した振りを踊り始めると体がほぐれはじめ、比例するように気持ちもほぐれてきた。振りの中ですれ違うメンバーがアイコンタクトを取ってくれる。
(楽しい)一度自覚すると、どんどん楽しくなった。
舐めるように回ってくるカメラに笑顔を向けられる余裕まであった。
練習の通り、むしろ楽しいと思った分練習以上の出来だ。
パフォーマンスの後は、私の初めての挨拶。ちょっとしたトークショーのようなコーナーが設けられている。言葉が不安な時はフォローするからとみんなが言ってくれている。観客の反応はどうだろう。そこだけはずっと不安だし、それは反応を見るまで、もしかしたら見た後も消えない不安かもしれなかった。
「say the name」
くぷすの掛け声で、お決まりの挨拶。これは寝る前にみんなのいろんな動画に合わせてこっそり練習した。
(よし遅れなかった！)心の中でガッツポーズだ。本人たちは気づいてるのかわからないが、年々挨拶が早口になっている。いろんな動画を漁るうちに発見したことだ。
司会「今日は記念すべき日ですね！なんと、世界的アイドルのセブンティーンに新メンバーが加入し、今日のこの番組で正式にお披露目という形になります。では早速挨拶をお願いしてもよろしいですか？」
「はい。みなさんはじめまして。日本から来ました。スミンといいます。今日はじめてファンの皆さんにお会いするので、本当にものすごく緊張しています。これから、自分のことも好きになってもらえるように努力します。よろしくおねがいします！」
歓声とともに拍手があがる。セブンティーンのファンの象徴のように客席の大半で振られているペンライトが華やかに光る。
くぷす「メンバーと話し合った上で、新メンバーの加入を決めました。僕たちのことをよく知ってくださってる方は聞き分けられたと思いますが、ボーカルとしてたくさんのパートをスミンが担当しています。すごいいい声なので、新曲もたくさん聞いてください」
司会「ありがとうございます。日本から来られたと言ってましたが、韓国語お上手ですね！いつ韓国に来たんですか？」
「あ、ちょうど二か月前で、こっちに来る前に猛勉強しました(笑)」
え〜！！と司会と観客が合わせたかのようにおどろいてくれる
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作者名：ちょも | 作成日時：2020年5月6日 17時
