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ホシが目の前に来る。じっと顔を見られ、言葉が出ない。

ホシ「前からみんなの動きを見てて。今日は見る日。見るのも勉強になるし、全員は今日いないけど表情とかも皆のほうが慣れてるから。いろんなとこ見て。」

真剣な顔でそれだけ言うと、みんなをまとめて練習を再開する。

(確かに勉強になるのは事実だけど、怒ってるのか、ただ見る日を設けようと思ったのか、読めない。どうしよう。)

生理的な体の変化は誰のせいでもない。でも念のために薬を持ち歩くべきだった。次の休憩の合間を見て、ユラさんに迎えに来てくれる時に薬も一緒に持ってきてほしいというメッセージを送った。

連日の練習な上、メンバーもそろってないということで、今日の練習は昨日より早く終わった。みんなが荷物をまとめている時、私にはもう横になりたいという気持ちしかなかった。

足が重い。おなか痛い。頭も痛い。体は熱い。目をつぶってふぅーっと深呼吸をしたとき、自分の名前を呼ぶ2つの声がした。

ユラ「A!遅くなってごめんね!薬持ってきたから早く飲んで。」

渡された薬を多めの水と飲みこむ。

ホシ「あ、やっぱり具合悪かったんだ。顔赤いし動きも昨日よりもたついてたから今日は見学してもらってたんだ。どう?俺みんなに変に思われないように上手くやったでしょ?」

ホシはニヤっと自慢げに口角を上げた。

(すごいうれしそう)

笑ってうなずく。

ホシ「大丈夫?今日から宿舎だよね。帰ってもう休もう。熱は?」

「あ、いや全然風邪とかじゃないので、あの、薬効いてくれば大丈夫だし、ほんとにありがとうございます」

ユラ「荷物は私がまとめて持ってくから、車乗ってて。」

「はい」

そこに3人で話してたのを見つけたバーノンが来てくれる。

バ「どうしたの?」

ホシ「ちょっと体調がよくないみたい。一緒に車行ってあげて。」

バ「あーそれで見学してたのか。大丈夫?」

言いながら体を起こし支えて外まで連れて行ってくれた。

――――――
ホシ「ヌナ、A、もしかして持病?」

Aを目で見送りながら聞くホシに、ユラはくすっと笑いながら小声になった

ユラ「女の子の日。あんただって存在くらいは知ってんでしょ?」

ホシは、あんな病気みたいになるの??と10時10分が11時5分になりそうな勢いだ。

ユラ「まあもちろん人によるけど、彼女はしっかり体調に響くタイプってことね。」

ふうん。とホシはひとつ学んだ、という顔をした。

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作者名:ちょも | 作成日時:2020年5月6日 17時

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