#173 ページ23
どうやら、スンチョルさんはその拳銃でヒョンウォンを気絶させたみたいだ。
彼は、自分の後ろに行くようにわたしに指示をした。
わたしはそうしようとしたけど、その場に留まると、ミンヒョンさんを見る。
彼は相変わらず、口角を上げたままわたしを見つめていた。
「……わたしは、戻る場所があるから」
そう言うと、わたしはスンチョルさんの隣についた。
「後ろに行けって言ったぞ」
「一応、潜入班なので」
そう言うと、スンチョルさんはミンヒョンさんを見たまま、わたしに予備の拳銃を渡してくれる。
ミンヒョンさんに拳銃を向ける日が来るとは、誰が想像していたんだろう。
本当に、悲しいよ。
「ミンヒョナ。お前は俺たちを最後まで、試していたんだろう?」
スンチョルさんがそう言うと、「なんの事かな」と彼は肩をすくめる。
「お前の有言実行の早さはよく知ってる。だけど、この計画は2年も実行されなかった。どうしてだ?」
「……彼女が必要だったからだよ」
ミンヒョンさんはわたしを見ながらそう言う。
わたしは動揺しつつも、拳銃は構えたままにする。
この人はもう、ミンヒョンさんの皮を被った残酷な人なんだ。
「本当は、Aに止めてほしかったんだろ? だから、拠点を元々俺たちがいたここに建てたんだ。お前は行動が早いから、俺たちが来る前に実行していたはずだし、拠点ももっと分からない所にあったはず」
「それに」とスンチョルさんは胸ポケットから写真を取り出すと、それをミンヒョンさんに見せるように突きつけた。
そこに映っていたのは、わたしが合流する前、まだミンヒョンさんがいたSEVENTEENの集合写真。
「お前の部屋にあった鍵で、タンスの奥にしまわれていた木箱を開けた。これがあったんだ。計画を実行する上で、俺たちの存在が気になればそれが邪魔だと思ったから、しまっていたんだろ?」
「……スンチョラ」
ミンヒョンさんはやれやれ、とその場に座った。
「お前はまだ、甘い所があるんだよ」
スンチョルさんは、ミンヒョンさんに近づいていく。
心配に思いながら、その様子を見守っていた。
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ははは - 武力ww主人公のキャラ好きすぎる (2020年10月22日 5時) (レス) id: 33eccdc675 (このIDを非表示/違反報告)
ははは - 質問なのですが美容整形されたミンヒョンの偽物はなぜ後からピアスを空けられたのでしょう?それに意味はありますか? (2020年10月22日 5時) (レス) id: 33eccdc675 (このIDを非表示/違反報告)
海老名(プロフ) - お疲れ様です!本当に面白くて楽しい作品でした!ありがとうございます(^^) (2019年10月30日 17時) (レス) id: 0c31ff7cb3 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - はじめまして、昨日見つけてから一気に最後まで読んでしまいました!このような戦闘系?のお話個人的に大好きで笑、俺を撃って行け、も含めすごく面白かったし引き込まれました。完結お疲れ様です!! (2019年9月23日 16時) (レス) id: 1c5d07486a (このIDを非表示/違反報告)
菜々子(プロフ) - ぶーちゃんペンさん» コメントありがとうございます!返信遅くなってすみません…ありがとうございます!そう言っていただけて、光栄です! (2019年9月21日 0時) (レス) id: 0d283c778c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菜々子 | 作成日時:2019年9月8日 3時