スパイになれなんて聞いてません！3

#115 ページ15

泊まり込みでハナちゃんの事を見ていないといけなかったため、先ほど収めた写真をパソコンに送り、そこからジフンさんへと送信。

思わぬ所でX様に関する情報が手に入った。

世界のVIPたちだけではなく、か弱い子どもを使ってなにかを企んでいるようなので、いつかわたしたちが直面する敵なのだろう。

スマホのアラームが鳴り響いた。

そろそろハナちゃんを学校へ迎えに行く時間だ。

ジュンフィさんは別件で少しの間この場を離れているので、わたしがひとりで迎えに行く事になっていた。

数分後。

学校の近くになるにつれ、下校する生徒たちとすれ違う。

ハナちゃんは校門の前で待っていると言っていたが。



「おかしいな」



約束の時間になっても、ハナちゃんは現れず。

スマホで時間を確認すると、約束の時間を15分も過ぎていた。

さすがにおかしいと思ったわたしは、通りかかった教師に彼女の事を訪ねた。

返ってきた言葉は、「ハナちゃんは既に下校しています」との事。



「お兄さん(・・・・)と帰って行かれましたよ」

「お兄さん？」



ジュンフィさんの事だろう、と思いわたしは特に気にかけず、教師にお礼を言って自宅に戻りながら彼に確認の電話をかけた。

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