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「ぎ、義勇…!」


手に包帯が巻いてある、顔にもすり傷が



「よかった」



「来てくれてありがとう」



…何か言いたげだ



「あ、冨岡さんこちら淡和さんの薬です

飲み薬ではないのでおふたりでそんな顔をするのはやめてください」


同じ表情していたのかな…と口元が綻ぶ

だっていい思い出お互いにないもんね




「歩けるか」



「うん」



2日寝ていたこともあり、体は大分治っていた



「胡蝶いつもありがとう」



「いいえ、ご無理せず」にこにこ笑いながら胡蝶は見送ってくれた




「この間のことだが」




「う、うん」



この間…いつのことだろう、



「俺は緋彩のことが好きだ」




「え」




「?」




「私たち夫婦になるんだよね?」




「え?」




「うん?」




「緋彩も俺のことが好きなのか」




「もちろん」



その「えっ」て顔可愛らしい



「…どうしてだ」




「義勇優しくて強いもの、好きにならない方がおかしい」




「おれは…」




「義勇は強いよ」



よくは知らないし聞かないけど


義勇は劣等感みたいなのがあるように思う



でも柱まで上り詰めたもの。自信に変えてもいいんじゃないかな




「ありがとう」



口数が少なくても、わかる


正確にはわかるようになった




義勇もわかってくれたかな?





「助けに来てくれてありがとう」




「守るのは当たり前だ」




「凄く嬉しかった」





今まで守ってもらったことなんてなかった

鬼殺隊に入っても私は気づけば階級が上がり、守ってばかり




「緋彩の話を聞かせてくれ


俺も話す」




真っ直ぐに見つめられ、控えめに手を握られる



「わかった」




そのまま肩を並べ義勇の屋敷へと歩き出す

義勇side→←花色



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作者名:須桜 | 作成日時:2020年6月5日 21時

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